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ソリューション

FCoE/CEEへの取り組み

サーバー仮想化環境に適したI/O統合技術

はじめに

企業はゴーイングコンサーンの命題のもと、不確実性の高い経済環境の変化に迅速に対応していかなくてはならず、そのために組織は柔軟性と同時に意思決定のスピード力が要求されます。企業におけるIT活用の位置付けは、その有効活用により効率性を向上させ差別化を図ることであり、企業ミッションとして重要な位置付けとなっています。近年注目を浴びているクラウドサービスを支えるサーバー統合技術であるサーバー仮想化の利用もその流れと言えるでしょう。東京エレクトロンデバイスはこの流れに注目し、サーバー仮想化が抱える課題に焦点を当て、I/O統合技術として注目を浴びているFCoE/CEEが課題克服の技術として適しているかを検証しました。その結果FCoE/CEEがサーバー仮想化環境のI/O統合に有効な技術として十分な可能性を秘めていることが確認されています。

 

サーバー仮想化環境における懸念事項

1) I/O帯域

仮想サーバー環境下では、1台の物理サーバー上に複数台の仮想マシンが稼動することになります。仮想化環境では、従来のリソース占有型から共有型により余剰リソースを有効に活用できるというメリットがあります。一方で、I/Oチャネルのようなリソースは、占有型の構成では最適であった帯域幅を複数の仮想マシンから共有する場合、仮想マシンの台数が増えていくと帯域が切迫する状況が発生します。

 

2)CPU使用率

I/Oアクセスで見た場合、SANに代表されるFCプロトコルのBlockレベルアクセスと、NASなどのTCP/IPプロトコルを使用したNFSやCIFSといったファイル共有プロトコルベースのアクセスを比較した際に、プロトコルスタックオーバーヘッドの差やシステムのバスやメモリのバンド幅はそれ程気になりませんでした。その理由の一つにEthernetインタフェースのスピードがそもそも1Gbpsレベルであったことが挙げられます。しかしながら現在Ethernetは10Gbpsへと移行しており、今後40G、100Gへのロードマップも見えています。もし既存のパラレル外部インタフェースCPUとノースブリッジを持つような旧型システムで仮想環境を構築した場合、今までの10倍ものデータを流しつつ、プロトコルスタックの処理を行うことになり、旧式のCPUアーキテクチャや狭いメモリバンド幅がボトルネックとなってくるでしょう。最近のIntel系CPUではメモリコントローラを統合したり、外部接続インタフェースをパラレル化していますが、仮想化環境で稼動するゲストOSの数が増加していけばプロトコルスタックのオーバーヘッドや仮想Switch処理によるCPU負荷は無視できなくなるでしょう。

 

評価環境

ハードウエア環境

サーバー側はDELL R710を2台仮想サーバーとして構築し、各サーバーにBrocade CNA1020を搭載。ターゲットのストレージはFC側にはHitachi AMS500(FC)を使用し、NAS側には10G NICを使用したLinuxファイルサーバーを擬似NASとして使用しました。サーバー側とNASはBrocade 8000(FCoE Switch)のCEEポート、AMS500はFCポートへ接続しリンクスピードは2Gbpsに固定しました。

 

仮想環境

VMWare ESX vSpere 4を使用し仮想サーバーを構築、各サーバーにゲストOSを2台構築しWindows 2008をインストールしました。

評価環境

 

評価内容

仮想サーバーのI/OプロトコルとしてFCoE/CEEとNAS(NFSプロトコル)のいずれが適しているかを比較判断する上で、仮想サーバーのCPU使用率(MHz当たり)を係数として使用しました。
I/O負荷ツールとしてI/OMeterを使用し、Data Sizeは実運用で使用頻度の高い4kを中心に4点サンプルしました。

 

評価結果

検証した結果、ゲストOSが2台の環境でもCPU使用率(MHz当たり)は約2倍の差が見られました。この結果から、FCoE/CEEを採用すればCPUへの負荷が軽くなり、同一スペックのハードを使用した場合に、より多くの仮想マシンが搭載可能となることが推測できます。

FCoE環境

 

NFS環境

 

まとめ

今回の検証環境ではvSphere 4で追加されたFC(SCSI)通信時のCPU使用率を軽減する準仮想化SCSIコントローラ(PVSCSI)は使用せず、標準のVirtual Switchを使用しており、最新機能全てを使用していません。しかしながら、少なくとも今回提示した仮想サーバーが持つ課題に対し、TCP/IPを使用したファイル共有プロトコルによるアクセス手法に比べFCoE/CEE技術がより有効であることを確認できる結果が得られました。

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