メーカー別製品お問い合わせ先一覧はこちら

製品お問い合わせ一覧

お電話でのお問い合わせ0120-039-171

導入事例

「Riak KV」+「Apache Solr Add-On」により
高い可用性を持ち、運用も容易なデータベースを構築

大学共同利用機関法人
情報・システム研究機構
国立情報学研究所 大学共同利用機関法人
情報・システム研究機構
国立情報学研究所 様

教育・研究機関

今回の事例

導入前の課題
技術者、研究者のニーズに応えるデータベースの構築
24時間365日の安定運用と、拡張性の高さ
ソリューションの利点
短いリードタイムで構築しやすい「Apache Solr Add-On」の存在
ノードに正副の概念を持たず、耐障害性の高いアーキテクチャ
導入後の効果
修正も容易で、柔軟に開発、拡張が可能なサービスを実現
可用性の高いデータベース構成を実現し、安定して稼働

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(以下、NII)は、国立研究開発法人 科学技術振興機構(以下、JST)が新たに整備し、公開を開始した「JSTプロジェクトデータベース」の開発を担当し、運用に協力しています。データベースの構築にあたっては、Basho Technologies, Inc.(以下、Basho社)の分散型データストア「Riak KV」を活用し、可用性と拡張性に優れ、運用コストを低減できるサービス基盤を構築しました。

 

 

研究課題情報を一元的に検索できるデータベースサービスを

 2015年9月に提供が開始された「JSTプロジェクトデータベース」は、JSTの競争的資金制度により推進する研究課題などの情報を検索できるデータベースサービスです。研究課題などの情報は従来、各事業のホームページや冊子などでばらばらに情報が発信されていましたが、分かりやすい情報公開が望まれる中で、一元的な情報検索を行うために「JSTプロジェクトデータベース」は生まれました。この開発から運用までを担っているのが、NIIです。

「NIIでは以前より、科学研究費助成事業データベース“KAKEN”の開発および運用を行っています。今回、JSTから公的な機関間の協業という形で、“KAKEN”のノウハウを生かして、JSTが所轄している研究開発活動に関する情報を公開するサービス開発の依頼を受けました」(大向氏)

 JSTからはできるかぎり早期でのサービス提供開始を要望されましたが、単純に「KAKEN」のアーキテクチャにJSTのデータを流し込めば良いという単純なものではありません。データベース化して検索できることにとどまらず、例えば、その研究者が他にどのような研究をしているのか、その分野には他にどのような研究があるのかなど、連携した検索を行いたいというニーズにも対応する必要がありました。

「全文検索エンジンとして、OSSの“Apache Solr”を使うことは比較的早く決まったのですが、その周りをスクラッチで開発するか、商用のものを使うかなど、検討を進めました」(大向氏)

 

 

大向 一輝氏

大学共同利用機関法人

情報・システム研究機構

国立情報学研究所

准教授

コンテンツシステム開発室長図書室長

博士(情報学)

大向 一輝氏

可用性、拡張性の高い「Riak KV」をデータベースに採用

 検討の中で大向氏のチームが出会ったのが、Basho社の提供するキーバリュー型分散NoSQLデータベース「Riak KV」です。KAKENのデータを用いて、Riak KVとSolrを使ったプロトタイプを制作し、試験的に使用してみたところ、良い感触を得ました。加えて、タイミング良くRiak KVのバージョンアップ時期が重なり、Basho社から「Apache Solr Add-On」がリリースされることになりました。

「Riak KVとSolr、それぞれを別に構築するというのでは工数もかかります。Solr Add-Onを利用すれば、構築のスピードを速くすることができます。これは大きなメリットです」(大向氏)

 所内での試験後、NIIでは、図書館システムなどの構築に実績のある株式会社アイキュームに正式な検証を依頼しました。アイキュームでは実際にRiak KVを用いて試験環境を構築。さらに、Basho社からトレーニング講義を受け、今回の案件で利用できるかを検証しました。その評価をアイキュームの井村氏は次のように話します。

「Riakは分散型データベースで、ノードに正副の概念がなく、可用性の高い構成が実現でき、拡張性も高いことがメリットです。したがって、運用がかなり容易になると感じました。開発元のBasho社には日本法人があり、円滑、迅速なサポート対応も期待できます」(井村氏)

 報告を受け、NIIではRiak KVとSolr Add-Onを用いて構築を行うことを決定しました。スクラッチで開発する部分を減らし、Solr Add-Onを利用することで開発のスピードを速くでき、さらに、運用面のメリットが大きいことも決定の要因となりました。

「こうしたサービスは24時間365日で提供されるべきですが、商用サービスと違い多大なコストをかけて監視体制を作ることは困難です。Riak KVであれば、1つのノードに何かあっても、サービスの可用性は保つことができます。システムそのものが守ってくれるという安心感は、今までには得られなかったものです」(大向氏)

 

井村 邦博氏

株式会社アイキューム

代表取締役&エンジニア

井村 邦博氏

 

短期間で構築は完了し、今後他のサービスにも知見を生かしていく

 JSTプロジェクトデータベースの公開系システムの構築はNIIとアイキュームの両社を中心に進められ、Basho社も積極的な支援を行い、スケジュール通りに完了。2015年9月30日、「JSTプロジェクトデータベース」はサービス提供を正式に開始しました。

「開発は順調に完了しました。Riak KVはフィールド定義の修正も容易で、柔軟に開発を進められました。また、Basho社の対応も迅速で、丁寧でした」(井村氏)

 サービス提供開始から1カ月、「JSTプロジェクトデータベース」は大きなトラブルもなく、基盤であるRiak KVも順調に稼働しています。大向氏は今回のプロジェクトを高く評価しています。

「短期間で構築を完了することができました。NIIではさまざまなシステムやサービスを提供していますが、今回のような複合的な要件にも程度柔軟に対応できるシステム基盤ができましたので、他のサービスにも知見を活かしていきたいと思います」(大向氏)

 「JSTプロジェクトデータベース」は、現在NIIが運用している「KAKEN」との横断検索を視野に入れた設計となっており、将来的にはさらなる活用が期待されます。最後に大向氏に今後の展望を聞きました。

「今回のプロジェクトは、他の公共的なサービスのある種の手本にならなければいけないという想いで進めました。情報学研究所として、新しいテクノロジーなども積極的に採用し、リーダーシップをとって、今後も研究開発やサービス提供を進めていきます」(大向氏)

 

 

 

 

「JSTプロジェクトデータベース」ネットワークイメージ

 

 

 

【お客様ソリューションのご紹介】
科学研究費助成事業データベース「KAKEN」

  NIIの「KAKEN」は、文部科学省、日本学術振興会と協力して作成・公開しているデータベースで、科学研究費助成事業により行われた研究の当初採択時のデータ(採択課題)、研究成果の概要(研究実施状況報告書、研究実績報告書、研究成果報告書概要)、研究成果報告書及び自己評価報告書を収録しています。

科学研究費助成事業は全ての学問領域にわたって幅広く交付されており、「KAKEN」データベースにより、国内における全分野の最新の研究情報について検索することができます。

 

 

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII)について

 

  2000年4月に設置され、2004年4月から同機構の一員として新しくスタート。 ネットワーク、ソフトウェア、コンテンツなどの情報関連分野の新しい理論・方法論から応用までの研究開発を総合的に推進しています。また、大学共同利用機関として、学術コミュニティ全体の研究・教育活動に不可欠な最先端学術情報基盤(CSI、サイバー・サイエンス・インフラストラクチャ)の構築を進めるとともに、全国の大学や研究機関はもとより民間企業やさまざまな社会活動との連携・協力を重視した運営を行っています。その他詳細は以下ウェブサイトをご覧ください。

日本語:http://www.nii.ac.jp/          英語:http://www.nii.ac.jp/en/

■お客様情報

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所

所在地:東京都千代田区一ツ橋2-1-2

創立:2000年
所長:喜連川 優
URL:http://www.nii.ac.jp/

 

本記事は 2015年11月 取材・掲載のものです。

関連製品

製品の詳細、お問い合わせ、資料DLはこちらから