散らばったログ、活かせてますか?SIEMでつなぐセキュリティと運用効率

社内に点在するログを放置していませんか?本記事では、SIEM導入によって実現できるセキュリティ強化と業務効率化の両立について、IT運用に関わるすべての方に向けて解説します。
はじめに:ログを集める“だけ”で満足していませんか?
多くの企業では、セキュリティ対策やDX推進の一環として、すでに「ログの収集」は実施済みというケースが大半です。
たとえば、以下のようなログが社内で収集されているかもしれません:
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ユーザー認証系ログ:Active DirectoryやEntra ID(旧Azure AD)、MFAなどによるログイン情報
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ネットワーク・通信ログ:ファイアウォール、VPN、ルーターなどの機器から出力されるアクセスや通信の記録
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セキュリティ製品のイベントログ:EDR、プロキシ、クラウドサービスなどにおける操作や検知イベントの記録
しかし、こうしたログが各システムごとに分散している状態や、Syslogサーバーに集めている“だけ”の状態では、「どう活用すればよいのか分からない」「有効活用のイメージが持てない」と感じていませんか?
ログが「使える情報」に変わるとき
ログの真価は、それが“意味ある情報”としてつながった瞬間に発揮されます。
単独のログでは見落とされがちなセキュリティリスクも、複数のログを相関させることで可視化が可能です。
例えば、以下のような使い方ができます:
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Entra IDとファイアウォールのログを組み合わせて、不正アクセスの兆候を検知
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通信ログとエンドポイントの挙動を突き合わせて、情報漏えいの予兆を捉える
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ログイン失敗の急増 → 成功ログイン → 重要システムへのアクセスという一連の動きを早期に捉える
ただし、こうした「複数ログの連携・相関分析」は、非常に困難で手間のかかる作業です。
そのために活用されるのが、SIEM(Security Information and Event Management)です。
SIEM導入で見えてくる“効率化”の可能性
SIEMの導入によるメリットは、セキュリティ強化にとどまりません。
IT運用の負荷軽減という点でも、大きな効果を発揮します。
SIEMを導入することで、たとえば以下のようなことが実現します:
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監査対応に必要なログの一元化・保存・検索がスムーズに
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定期レポートやアラート通知の自動化により、作業時間を大幅削減
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インシデント発生時に「誰が・いつ・何をしたか」を時系列で可視化し、対応スピードを飛躍的に向上
特に、限られた人員でセキュリティと運用の両方を担う運用管理部門にとっては、SIEMは“守りの仕組み”であると同時に、“業務効率化ツール”としても欠かせない存在です。
マルチベンダー環境でも活躍するSIEM「Devo」
では、どのようなSIEMを選ぶべきでしょうか?
多様な製品・サービスが混在する現代のIT環境では、柔軟性と拡張性が重要なポイントになります。
現在の企業環境は、オンプレミスとクラウドが混在するハイブリッド構成が主流です。
Active Directoryに加え、Entra ID、M365、Google Workspace、EDR、VPN、F/W、ロードバランサーなど、さまざまな製品・サービスが混在しています。
Devoは、こうしたマルチベンダー環境で真価を発揮します:
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オンプレAD、Entra ID、ネットワーク機器、クラウドサービスなど、あらゆるログを一元的に集約・分析
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クラウドネイティブなアーキテクチャにより、高速な処理と高い拡張性を実現
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柔軟な検索機能やダッシュボードで、セキュリティ部門だけでなく運用部門にも活用しやすい
さらに、DevoはSaaS型のため導入が簡単で、柔軟なログ連携機能も備えています。
マルチベンダー環境対応の重要性については、こちらのブログでも詳しく紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
最後に:一歩踏み出すことで、ログは“価値ある資産”になります
SIEMというと、「難しそう」「コストがかかりそう」といった印象を持たれがちです。
しかし、最初の一歩は驚くほどシンプルです。
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社内システムでどんなログが出ているかの棚卸し
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ログの種類・保存状況の整理
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自社に合ったSIEMを選び、試験導入(PoC)を実施
「ログをどう活かすか」を考えることは、セキュリティ強化だけでなく、日々の運用やトラブル対応の負担軽減にもつながります。
まずは、身近なところから“見える化”を始めてみませんか?
ご興味のある方は、こちらからお気軽にご相談ください。