デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが加速し、クラウドサービスの利用が進むなか、社内ストレージ(ファイルストレージ/NAS)を見直す企業が増えています。しかし新たな業務要件や用途に合致するストレージ製品を、従来と同じ考え方や手法で選定することは困難です。これからのニューノーマル時代に最適な「ファイルストレージ/NASの選び方」を考えます。
ファイルストレージ/NASは、社内のユーザー向けストレージとして最も一般的なストレージです。組織の共有ドライブや特定業務システムのデータ保管領域など、さまざまな用途で使われ、多種多様なデータが保管されているため、新たなビジネスに活用できる情報が蓄積されている可能性もあります。
ファイルストレージ/NASの基本構成は、一般的な汎用サーバーと同等です。違いはストレージ専用OS/ソフトウェアが搭載され、ネットワーク経由で直接アクセスする外部のデータ保管場所としての利用を前提にしていることです。さまざまな用途での利用に対応するため、特長・メリットが異なるスケールアップ型/スケールアウト型の2つのアーキテクチャタイプがあります。
CPU/メモリ/ネットワークインターフェースといったハードウェアに加えて、OSや管理用ユーティリティなどのソフトウェアを含めたNASのコントロールを実行する部分は、まとめて「ヘッド」と呼ばれる。
RAIDコントローラと呼ばれる専用の処理装置を搭載し、ヘッド部分のCPU不可を抑えるため、独立してディスクのRAID処理を行い、高速化やデータの安全性を高めることが可能。
スケープアップ
スケールアウト
ファイルストレージ/NASは従来、単一のストレージとして実装・運用しやすいスケールアップ型ストレージが主流でした。しかし、大容量デジタルコンテンツを活用するビジネスが急増したことにより、スケールアップ型ストレージは拡張可能な性能・容量という点で限界に達するようになりました。
そこで注目されているのが、同じストレージ製品を横並びに増設していくだけで性能・容量をリニアに拡張できるスケールアウト型ストレージです。もともとは30年近くの歴史があるアーキテクチャですが、これまで廃棄されていたデータを含む膨大なデータを蓄積・分析し、新たなビジネスの創出につなげるDXの実現に最適なストレージとして再び脚光を集めています。
一方、ストレージの構成要素の中で飛躍的な性能向上をもたらしたのが、ディスクドライブのSSD化です。SSDが登場した当初は、書込回数や容量に制限があり、コストも高価だったため、ディスクドライブのすべてにSSDを採用することは困難でした。しかし技術的な進歩によって、そうしたSSDの課題は解消し、現在はすべてのディスクドライブにSSDを採用したオールフラッシュストレージが登場しています。
高速・大容量のSSDを搭載したスケールアウト型オールフラッシュストレージは、ペタバイト級の膨大なデータを集約・管理できるとともに、ワークロードを選ばない、さまざまな用途に利用することが可能です。ニューノーマル時代に最適なファイルストレージ/NASとして、いよいよスケールアウト型オールフラッシュストレージの時代が幕を開けたのです。
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大型規模モデル&データを使ったDL/ML処理基盤用NAS
解析プロセスにおける高速共有NAS
マルチプロトコルアクセス+大容量データ管理用NAS
画像・映像解析処理における大量ファイル管理用NAS