「量子コンピュータがヤバいらしい」を卒業するための暗号入門
第1回:なぜ私はPQCとQKDの勉強を始めたのか
PQCとQKDについて、文系営業職が必死に勉強した苦しみを、連載形式のブログにしました。
こんにちは。
合唱と宝塚歌劇を愛する文系営業マン、KENONです。
この連載では、「量子コンピュータがヤバいらしい」ぐらいの方を対象に、PQCとQKDの違いが分かるくらいまでの説明を試みます。
当社は2026年からThales社暗号関連製品の販売を開始しており、その主幹営業を拝命しました。ただ、暗号については全くの初心者、「暗号については何ぞや」をAIに聞いてみました。
30分ほど情報収集した後、「どうやら量子コンピュータがヤバいらしい。2030年代に従来の暗号をガラッと塗り替え、PQC(耐量子子計算機暗号)やQKD(量子鍵配送)でデカめのIT投資が来そうだぞ」というレベルまでは分かりました。
ただ、ここから先が難しかった。
まず、量子コンピュータの脅威にさらされているのは、通信における公開鍵暗号方式による鍵交換なのですが…
おぉ、読み始めた瞬間から知らない単語が。
私が勉強中に直面した壁は以下のとおりです。
- 暗号技術の基礎知識が要りそうだな…
- インターネット通信で使われる公開鍵暗号って何?
- 公開鍵暗号で使われるRSAって何?
- 量子コンピュータって何?
- PQCって何?
- QKDって何?
- PQCとQKDの違いが分からなくなっちゃった
- そんな量子コンピュータって、いつ来るの?
- 結局対策って何?
PQCとQKDの解説ブログを書くのであれば、私がこの半年で直面したこれらの“分からない”が冷めないうちに書くしかない、と一念発起した次第です。
最後に、本連載の想定読者を改めて整理します。
私がそうだったように(今も若干そうなのですが)、
「量子コンピュータがヤバいらしいことは知っている」
「でもRSAとかPQCとか言われると急に分からなくなる」
という方は多いと思います。
この連載では、暗号の基礎から順番に整理しながら、最終的に「PQCとQKDの違い」を説明できるところまでを目指します。
なお、最初にお断りしますと、本連載はPQCとQKDの説明にフォーカスするために、必要最低限の内容に絞らせていただきます。ついては、電子署名やトークナイゼーションなどは、この後どれだけ読んでも出てきません。体力がある時に別でブログ化します。
次回は「そもそも暗号って何?」から始めます。
それでは、長いお付き合いになりますが、よろしくお願いいたします。
