ディープラーニングAI_人工知能HCI/AI

VR/メタバースがもたらす、未来のセラピーのカタチ

gameChangeというVRを利用したユニークな取り組みがあります。
オックスフォード大学の精神科チームを中心とした活動なのですが、
VRを利用して特に広場恐怖症(agoraphobia)と呼ばれる対人恐怖症の一種を治療する、という試みです。

研究では、重度の患者程効果が表れ、6ヶ月後にはバスに乗る、買い物に行くといった行為が可能になったとのこと。
通常のケアと比較しても、効果として遜色がない上に、$300足らずのデバイスの購入で済むといった経済的な効果も報告されています。

以下の動画では、「父親の墓参りに行くことが出来た。」という心を打つエピソードが述べられています。

これは通常のブラウジング(2次元)では到底成し得ない、VRならではの効能といって差し支えないと思います。
VRの画像ですから勿論、実際の人間と対峙している訳ではない、と患者は意識では分かっているものの、その臨場感故に実際の治療と同様のアプローチを取ることが出来るのだと思います。
VR、更にはメタバースは、娯楽や投機だけでなく、Telerehabilitation(遠隔リハビリテーション)の発展にも寄与する可能性を示唆したニュースでした。