Pure Storage FlashArray Xシリーズの詳細
Pure Storage FlashArray製品のXシリーズの詳細について、ご紹介します。
FlashArrayのモデル
2024年現在、販売されているPure Storage FlashArrayのモデルは、X・XL・C・Eシリーズです。
まずは簡単にそれぞれのモデルの特徴を表にしました。なお、ここでは基準をXシリーズとします。今後のBlogで、XL・C・Eシリーズなども詳細にご紹介させていただく予定です。
FlashArray//X
2024年現在、販売されているPure Storage FlashArray(FA)//Xのモデルは、X20R4・X50R4・X70R4・X90R4の、4つのXR4シリーズです。Xはモデル名を表し、そのあとの数字はパフォーマンスや容量の指標となります。20から90になるにつれ、性能が向上し、最大容量が拡大します。R4のRはRevisionを表し、現在、Xシリーズは、第4世代となりました。XR4シリーズは、FlashArray製品の特長を残しつつ、これまでよりも高性能で、より容量を搭載できるようになった、ミッションクリティカルなワークロードに最適なプライマリストレージです。
ハードウェア構成
XR4シリーズは、19インチラックの3Uを使用します(専用ラックは不要)。
XR4シリーズの前面と背面の図を下記に記載します。前面には、NVRAMモジュールとDFM(Direct Flash Module)と呼ばれるPure Storage社独自のDriveが搭載されています。搭載されるNVRAMモジュールは、モデルによって異なります。X20R4・X50R4では2個、X70R4・X90R4では4個搭載されます。また、DFMは筐体当たり最大20本搭載可能です。
背面には左に電源モジュール(PSM: Power Supply Module)が2個と、コントローラ(CT: Controller)が2個搭載されています。電源は200V(IEC320-C14 ⇔ IEC320-C13:ラックの電源はC14を使用する形)で稼働します。CTの中にIOモジュールが搭載可能となり、FCやiSCSI通信が可能になります。X70R4・X90R4のSlot4には、Direct Compress Accelerator(DCA)と呼ばれる、ソフトウェア圧縮を専用のハードウェアで行い、処理をより高速化するためのモジュールが搭載されています。
なお、それぞれのモジュールは独立しており、例えば1個のPSMが故障しても、もう1個の稼働中のPSMから、2個のCTに電源供給されますので、ストレージが停止する事はありません。
ポート構成
割り振ることのできるポートの一覧や、それぞれの名称は下記のとおりです。
この図は1個のCTの背面図を抜き出したもので、赤い四角で囲われている数値「0~4」が搭載箇所を表しており、それぞれ、Slot0~4と呼ばれます。
XR4シリーズで構成可能なポートは、下記表のとおりです。
ETHポートは、追加するNIC(Network Interface Card)を10GBASE-Tに変更して、通信することも可能です。
また、Pure Storageでは、ポート名は固定されており、変更することはできません。そのため、例えば、Slot3に2ポートのFCのHBA(Host Bus Adapter)を搭載すると、そのポートは左からFC12とFC13と呼ばれるポートになります。
デフォルトでManagementとReplicationポートが搭載されていますが、FCでご利用されるか、iSCSIでご利用されるか、によって、FCモデルかETHモデルをご選択いただきます。FCモデルとETHモデルの、デフォルトで搭載されているポートは下記の通り異なります。
なお、例として、Slot1にFCを4ポート、Slot2に100GbEのポート、Slot3に25GbEのiSCSIを4ポート搭載した場合の、Xシリーズの背面図が下記になります。
容量と消費電力
XR4シリーズに搭載できる容量や消費電力は、モデルによって下記の表のとおり違いがあります。
※形式上、小数点以下切り捨てとします。
X20R4-LL
X20R4では、X20R4-LL(Low-Line)と呼ばれる100V電源で稼働できるモデルがあります。搭載できるDiskの数など、下記のように一部の制限事項はありますが、ご利用の電源環境が100Vの場合、このモデルを選択いただくことで、100V環境下でXシリーズをご利用いただくことが可能です。
最後に
今回は、Pure Storage FlashArray Xシリーズについて記載しました。複数のモデルがあり、ご利用の環境、必要な容量に応じて適切なストレージをご選択いただけます。ご検討いただける場合には、必要な容量や性能情報をヒアリングのうえ最適なモデルをご案内させていただきますので、ご安心ください。今後、本Blogにおいて、Cシリーズなどのほかのモデルについても記載予定です。