雑記
シリコンバレー駐在員による暗中模索紀行 ---「合理的とはこれ如何に」---
シリコンバレーに渡ったITエンジニアですが、早速刺激を受けたようです。
7月3日に家族全員でシリコンバレーに渡り、凡そ1ヶ月半が経過しました。
日替わりでバタバタな日々でしたが、ようやく生活基盤が整いつつあります。
生活に必要な備品はイチから揃えなければならないので、
結構な量の買い物をするのですが、ある日こういうことが有りました。
e-bay経由で家具業者からソファを購入したのですが、
イメージとは異なっていたので申し訳無いと思いながらも返品することにしました。
その返品の手続きをやり取りをしていると家具業者から
「$200ディスカウントするから返品はしないでそのまま利用しないか。」
と何とも太っ腹な申し出が。
しかし値段の問題では無かったのでお断りした次の瞬間、いきなり返金の手続きがなされ、
「返金したのでもう返品する必要は無い。使うなり寄付するなり好きにしてくれ。」
と連絡がありました。
つまり返品手続きに要するコストが無駄だ、という”合理的”な判断を業者は下した訳です。
ここには”勿体ない”とか”モノに対する愛着”という感情が入る余地はありません。
我々は普段、西洋(特にアメリカ人)に対して
「非常に合理的だ」
と手放しで評価をし、二言目には
「日本人ももっと合理的にならなければならない。」
と続きます。
日本人が合理的になるというのであればこの業者のような発想にならなければならないのですが、
我々が勿体ない、という感性を捨てれるかどうか、はかなり怪しい気がします。