第6回 Aristaの冗長化機能 MLAGのご紹介
今回はAristaの冗長化機能 MLAGについてご紹介します。
MLAGはスイッチを跨ぐリンクアグリゲーション、マルチシャーシリンクアグリゲーションと呼ばれる機能で、以下の特徴を持っています。
〇帯域の有効利用
〇障害時の素早い切り替わり
〇OSバージョンアップ時のダウンタイムの極小化
STPのネットワークに比べると、MLAGはブロッキングポートが生成されませんので、全てのリンクを使用することが可能です。これは伝送効率がよく、障害時やバージョンアップ時のダウンタイムを極小化することにも繋がります。
STPのネットワークの場合、サービストラフィックはブロッキングポート上を通りませんので、MLAGと比べると非効率で障害時やバージョンアップ時にも全てのサービストラフィックが切り替わってしまいます。
MLAGのネットワークを構成すると、サービストラフィックは全てのリンクを通り、障害時やバージョンアップ時に全てのトラフィックを切り替える必要がなく、STPのようなポートのコンバージェンスもありませんので、障害時やバージョンアップ時に影響のあるサービストラフィックを直ぐに切り替えられるのも特徴です。
MLAGは、スイッチを跨ぐリンクアグリゲーションになりますので、スイッチやサーバー等は標準化されたリンクアグリゲーション機能をサポートしていれば直ぐに構成することができます。論理的にもSTPのような設計は必要なく、簡単に構成することが可能です。
例えば、以下のような階層型のアーキテクチャにおいて、各階層をMLAGで構成することも可能で、全てのリンクは有効利用されますので、全体的なオーバーサブスクリプションを低減することが可能となります。
MLAGを導入することのメリットは非常に簡単かつ効率的なネットワークを直ぐに構成することができるのと、OSのバージョンアップ時にもサービストラフィックのダウンタイムを極小化することができますので、お客様が安心できる持続的なサービスを提供できるのがこの機能の付加価値と言えます。
今回はMLAGの特徴について紹介しました。次回はMLAGを組み合わせたL3 vARP機能について紹介します。