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Arista VXLAN EVPNでVRFを使用する場合のVLANの拡張機能について

VXLAN EVPNでVRFを使用する場合、内部でVLANが消費されます。その内部VLANは1~4094まで使用されるため、他の用途で使用しているVLANと被る可能性があります。今回の新機能では、その内部で使用されるVLANを1~4094以外の範囲のVLANをダイナミックに指定することが可能になりました。

VXLAN EVPNでVRFを使用すると、内部でVLANが消費される仕様になっています。例えば、VXLANのVRFが以下のように設定されている場合、VLAN 1~4094までの何れかのひとつのVLANが内部でひとつ消費されるようになっています。この場合、他の用途で使用するVLANと被る可能性があります。

switch(config)# interface vxlan 1
switch(config-if-Vx1)# vxlan vrf VRF-1 vni 1000

今回の新機能では、VLAN 1~4094の範囲ではなくVLAN 4101~8191までの拡張されたVLANをVRF用に使用することが可能になりました。これによりお客様環境化においてVLAN 1~4094は別用途で使用することが可能になります。

サポートされるモデルとバージョンは以下になります。

DCS-7280R3
DCS-7500R3
DCS-7800R3

EOS4.30.2Fからのサポート

以下のTCAM profileをスイッチの適用すれば本機能が使用可能になります。

https://www.arista.com/en/support/toi/tcam-profile?pn=vxlan-routing-racl-vlan-13b

TCAM profileは以下コマンドで確認することができます。

switch#show hardware tcam profile vxlan-routing-racl-vlan-13b detail
Profile vxlan-routing-racl-vlan-13b
Global field: Size in bits
vlan 13

VRFで使用されるVLANは以下コマンドで確認することができます。

以下の例)ではVRF1とVRF2でVLAN 7262とVLAN 7263で使用されています。

switch#show vxlan vni
VNI to VLAN Mapping for Vxlan1
VNI VLAN Source Interface 802.1Q Tag
——— ———- ———— ————— ———-
VNI to dynamic VLAN Mapping for Vxlan1
VNI VLAN VRF Source
————- ———- ————- ————
15001 7262 vrf1 evpn
15002 7263 vrf2 evpn

全体で使用されているVLANは以下コマンドで確認することができます。

以下の例)ではVLAN 7262とVLAN 7263 使用されています。

switch#show vlan dynamic
Dynamic VLAN source VLANS
dmf NONE
dot1x NONE
dynvtep NONE
evpn 7262-7263
mlag NONE
mlagsync NONE
mvpn NONE
swfwd NONE
vccbfd NONE
vxlan NONE

今回の新機能を使用すれば、VXLAN EVPNのVRFでVLAN 1~4094は内部で消費されませんので、自由に構成することが可能になります。
今回はVXLAN EVPNのVRFで内部で使用されるダイナミック VLANのお話でした。次回もVXLAN EVPNに関する新機能を紹介したいと思います。