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製品かんたん解説・PowerScale Isilon入門講座 – 第2回 – - DellTechnologiesIsilon - 東京エレクトロンデバイス

製品かんたん解説・PowerScale Isilon入門講座 - 第2回 -

TED.サーチ

重複排除技術はありますか?

はかせ

対応しています!

前回のおさらいにもなりますが、PowerScale Isilonは、

  • 容量限界点が非常に高い(1つのファイルシステム、1ボリュームで)
  • 性能限界点が非常に高い
  • 管理工数が上がらない
  • ペタバイト超えを支える高可用性の実装

がコンセプトであり、スモールスタートで、スケールアウトするNASです。
とはいえ、むやみに容量を消費するのは得策とは言えません。
PowerScale Isilonでは、ある単位のブロックで重複排除をする事で、同じ内容のデータを高圧縮させ、
より効率的なストレージ利用をしていただけます。

Isilon SmartDedupe

重複排除で、より効果的なストレージ利用


TED.サーチ

重複排除ができるのは、理解したけど、他にGB単価を安くする
方法はありますか?

はかせ

データの階層構造に対応できます

プライマリ用のノードと、ニアライン用のノードを、SmartPoolsという機能で組み合わせる事ができます。
お互いの特性を有効利用させながら、

  • ポリシーに応じて、非活性化データは、ニアライン領域に自動で移動される仕組みを作れます
    (アクセスされると、ポリシーに従い、プライマリ領域に戻ることも自動で行います)
  • 透過的な1つのファイルシステム領域として使えますので、使い方は変わらずで、GB単価を安くできる事に
    なります

OneFulesystem

使い方を変えずに、勝手にGB単価を安く!


TED.サーチ

フラッシュ(SSD)を使ったストレージが出ているけど、PowerScale Isilonは?

はかせ

PowerScale Isilonのフラッシュ技術は、色々なメリットがあります

フラッシュは、HDDと比べると、高価なものです。

高いコストパフォーマンスを追求できるよう、下記の特徴を持ちます。

●ファイル/ディレクトリ単位で、細かな設定が可能
  • ファイルデータの保存先として利用可能
  • メタデータのみの保存先とし、実データはHDDとする事も可能

これにより、特殊ファイルを高速I/Oさせたり、EDAなどの解析分野などの高いI/O性能を求められる場合に、非常に有効となります。

メタデータ処理高速化の機能 SSDの活用

ISILONのフラッシュ技術でコストパフォーマンスの高い、解説計算にも使えます。


TED.サーチ

PowerScale Isilonだと、管理者が楽になれるポイントは?

はかせ

PowerScale Isilonをご利用いただいているお客様は、

いくつかのポイントで喜ばれています!

●偏り(かたより)をなくす、設計思想

 前回号でご紹介した、複数のクライアント端末からのアクセスを、ロードバランスにより負荷分散します。
各PowerScale Isilonのノードが、どこからでも処理を受け付けるため、できる技術です。
また、ファイルの書き込み時には、そのファイルを分割(パリティデータも)して、それぞれのノードに分散書き込みをしますので、常に、各ノードのストレージ利用率は均一です。
ノードを追加した際も、自動で、再均一化を、バックグラウンド処理します。
よって、アクセス入口部分も、データ部分も、分散されるため、偏りをなくす設計思想となります。
これは、従来型のストレージで、DISK増設をされた場合に、データ移行していかないと均一化ができないため、非常に喜ばれている点となります。

偏り(かたより)をなくす、設計思想の図

●5年後のリプレースでのデータ移行しますか?

 世代交代の場合に、PowerScale Isilonなら、運用いただきながら、世代交代ができます。
既存のPowerScale Isilonクラスターに、新規ノードを追加し、データを移動させるだけです。
移動後には、旧PowerScale Isilonノードの撤去をするだけで完成です。

ストレージデーター移行の図

■ハイパーリンクの問題

1ボリュームの容量上限が低い、従来型のNASでは、保存されるデータ量が多くなると、別ボリュームへのデータ移行が必要になります。移行される側のデータ群の中で、あるファイルは、別ファイルをハイパーリンクでリンクしている場合、それを考慮する必要があります。
もし、データ移行をする場合、そのボリュームに2つの部署のデータがある場合、どちらの部署のデータを移動すべきかは、とても気苦労が多い点です。
PowerScale Isilonでは、1ボリュームの容量上限が、最大で20PBとなるため、事実上、無制限に近い容量を確保できますので、このような心配は不要となり、PowerScale Isilonユーザー様からは重宝されている機能です。

ハイパーリンクの問題の図

■Isilonのバーチャル ホットスペア技術

 従来型のRAIDとホットスペア技術では、昨今のHDDの大容量化にともない、ホットスペアDISKへのデータ復旧には、時間を要します。例えば、24時間ほど掛かる場合、もう1台のHDDに障害が発生すると、データロストになる危険性も高まります。
PowerScale Isilonでは、障害が発生したHDDのデータ全てではなく、まずは、障害が発生した箇所のデータだけをPowerScale Isilonの空領域にデータ復旧をします。
まずは、データをヘルシーな状態にし、多重障害でのデータロストの危険度を最小にする。
これが、PowerScale Isilonのバーチャル ホットスペア技術のコンセプトです。

多重障害でのデータロストのリスク低減

■縮退運転

 従来型NAS製品では、コントローラがActive-Activeの場合、片方のコントローラに障害が発生すると、縮退運転は、約50%以下になります。例えば、PowerScale Isilonの5ノード構成では、1台のコントローラ障害では、20%ほどの影響はでますが、縮退運転による影響度は少ないと言えます。

■マルチドメイン対応

 複数のActive Directory環境下であっても、PowerScale Isilonの特性である1つのボリュームで利用できます。
全社的、全グループ企業向けの、統合ファイルサーバーとしても、PowerScale Isilonの利点を活かしたご利用が可能です。

Windowsマルチドメイン利用例

■パフォーマンスもスケールアウト!

クライアント環境の変化(WindowsXPから、Windows7やWindows8への移行)や、アプリケーションサーバーからの負荷増大に対して、稼働中のNAS自体のパフォーマンス強化が必要になるケースが考えられます。
従来型のNASだと、上位モデルへのリプレイスが検討の候補となりますが、モデル選定のためのサイジング、ネットワーク、LUN、共有ポイントなどのストレージ設計部分の見直し、データ移行などが必要になります。
PowerScale Isilonでは、投資済み構成を有効に利用し、さまざまな要件変更に対して柔軟に対応できます。

運用途中での性能強化

痛い運用管理ポイントを解消!

スモールスタート型で、巨大な1ファイルシステム(1ボリューム)を作れるPowerScale Isilonは、さまざまなシーンでご利用いただけます。

  • 既存ファイルサーバー群の、リース切れタイミングでの、順次移行による統合化ができる
  • 解析業務や、画像編集など、ワークフローから見て、透過的でかつ、タイプ別ストレージ統合ができる
  • 監視画像データや、電子書籍、装置ログデータなど、蓄積され続けるタイプのデータ保管庫として最適
  • ネット上でのコンテンツ配信などにも最適
  • 仮想デスクトップ(VDI)での、マイドキュメント類として有効 

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