SaaSクラウドセキュリティ

金融業界や企業のSaaS活用を支える“見える化” ─ Valenceで実現するコンプライアンス準拠と逸脱検知

クラウドサービスの普及に伴い、Microsoft 365 や Google Workspace、Box、Salesforce などのSaaSアプリは企業ITの中核を担う存在となっています。
一方で、これらのSaaSに潜む「設定ミス」や「権限管理の不備」は、情報漏洩やコンプライアンス違反といった重大リスクにつながりかねません。

本記事では、SaaS Security Posture Management(SSPM)ツールである Valence によって、ISO 27001 や NIST などの国際的セキュリティ規格と照らし合わせながら、SaaS環境におけるリスクや逸脱をどのように把握し、管理できるかを紹介します。

SaaS の安全な活用とセキュリティ基準への対応を両立したい方に向けた内容です。ぜひご覧ください。

はじめに:SaaS時代の「見えないリスク」

クラウドの急速な普及により、Microsoft 365、Google Workspace、Salesforce、Box などのSaaSアプリが企業の基幹インフラとなっています。

しかし、その一方で 設定ミスや権限過多といった“見えにくいリスク” が増加し、コンプライアンス違反や情報漏洩を引き起こすケースが後を絶ちません。

特に 金融・公共分野 では、ISMS(ISO 27001)NIST Cybersecurity Framework, など複数の規格への対応が求められ、「自社のSaaS設定がどの規格とどう合致・逸脱しているのか」を把握することが喫緊の課題になっています。


Valenceとは? ― SaaSの設定とリスクを“規格ベース”で見える化

Valence は、SSPM(SaaS Security Posture Management)プラットフォームの一つで、以下のような特徴をもっています。

複数のSaaSアプリにまたがるセキュリティ状態を一元的に把握可能。各SaaSのスコア、検出された逸脱、基準(NISTやCISなど)ごとの評価状況が視覚化されています

複数のSaaSアプリにまたがるセキュリティ状態を一元的に把握可能。各SaaSのスコア、検出された逸脱、基準(NISTやCISなど)ごとの評価状況が視覚化されています。

✅ 複数のSaaSアプリを統合的に可視化

  • Microsoft 365、Google Workspace、Box、Salesforce など主要なSaaSに対応

  • 各SaaSの「ファイル共有設定」「ユーザー権限」「3rd partyアプリとの連携」などを管理GUI画面で確認可能

✅ 世界的なセキュリティ規格との突合せ

Valenceでは次のようなグローバル標準の規格と比較可能です。

– NIST Cybersecurity Framework(v1/v2)
– ISO 27001 Information Security Management Systems
– CIS Benchmarks(Microsoft 365, Google Workspace, GitHub など)
– SOC2 / PCI DSS / HIPAA
– CSA Cloud Controls Matrix(CCM)
– NIST SP 800-53

このほか、CISAのCybersecurity Performance Goals や COBIT 2019、FedRAMP などにも対応しています。

そのため、「このSaaS設定はISO 27001でどう評価されるか?」という問いに対し、逸脱点がレポートされ、対処すべき具体的な内容まで表示されます。


実際の使用例:SaaS環境を規格別に評価する

Microsoft 365をISO 27001の国際基準と照らし合わせて可視化した画面例。 逸脱があれば「Fail」として明示。対策の優先度も可視化されます。

例えば、Microsoft 365 において次のような点がチェックされます。

設定項目 検出例 適用規格
MFA(多要素認証)が有効か 一部管理者アカウントで未設定 ISO 27001, NIST, CIS M365
外部共有設定の過剰な許可 OneDriveにて社外ユーザーへの共有多数 SOC2, NIST
非アクティブなOAuth連携の放置 M365に未使用の3rd Partyアプリが接続中 NIST 800-53, ISO 27001
過剰な管理者権限の集中 複数の管理者権限アカウントが存在 CIS M365, NCSC

これにより、「自社がどの規格にどう違反しているか」が明確になり、セキュリティ部門や内部監査との連携が飛躍的に効率化されます。


なぜ今、日本企業にValenceが必要か?

✅ 1. 金融・公共セクターの「規格疲れ」解消

現在多くの日本企業が、ISMS + NIST + SOC2 + PCI DSS のように複数の規格を手作業で照らし合わせて管理しています。

Valenceを活用することで、これらの対応を簡単に可視化でき、作業負担とリスクの両方を削減できます。

✅ 2. SaaS特有の“盲点リスク”に対応

SaaSは便利ですが、設定の初期値・委任設定・外部共有などの“盲点”が多く、シャドーITサードパーティリスク(外部アプリによる情報流出など)にもつながります。Valenceはこれらを事前に検知・制御可能です。

✅ 3. 日本市場で求められる信頼性

ValenceはCIS BenchmarksNIST CSF v2.0 など最新規格に対応しており、グローバルな基準に準拠したセキュリティ管理が実現できます。


おわりに:SaaS活用の“責任ある管理”の第一歩に

今後ますます拡大する SaaS の活用。その裏で、セキュリティ管理者の責任と負担は重くなる一方です。

Valence は、SaaSの安全な利用と、コンプライアンス対応の両立を支援する、実践的かつ信頼性の高いツールです。日本企業にとっても有力な選択肢となるはずです。

ご自身のSaaS環境が、どのようなセキュリティ規格にどこまで準拠しているか。まずはValenceで客観的に確認してみませんか?

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