ストレージ

Pure Storage FlashBlade XFMの詳細

Pure Storage FlashBlade製品のXFM(eXternal Fabric Module)の詳細について、ご紹介します。

FlashBladeのモデル

2025年現在、販売されているPure Storage FlashBladeのモデルは、S・Eシリーズです。

まずは簡単にそれぞれのモデルの特徴を表と図にしました。FB//Sについては、以前のブログで記載しましたが、今後のブログで、Eシリーズも詳細にご紹介予定です。

参考:Sシリーズの詳細:https://cn.teldevice.co.jp/blog/p62326/

XFM

FlashBlade(FB)はスケールアウト型のファイル・オブジェクトストレージです。下の図のようなマルチシャーシ構成では、複数の筐体を連結して1つのシステムにするために、専用スイッチであるXFMが必要です。冗長性のため1システムにつき、2筐体のXFMで構成されます。2025年現在、販売されているXFMのモデルは、XFM-8400と呼ばれるモデルです。

ハードウェア構成

XFMは、19インチラックの1Uを使用します(専用ラックは不要)。また、スイッチである特性上、1つのシステム当たり、2筐体必要となります。

XFMの前面と背面の図を下記に記載します。前面には、両端に電源モジュール(PSM: Power Supply Module)が2個と、間にFANが7個搭載されています。電源は200V(IEC320-C14 ⇔ IEC320-C13:ラックの電源はC14を使用する形)で稼働します。

背面には、ポートが搭載されています。これらのポートが、それぞれのFBやお客様環境のスイッチなどに接続されます。

ポート構成

XFMのポート構成は下記のとおりです。赤色の枠で囲った左から20ポートが、それぞれのFBのシャーシにつながるポート、緑色の枠で囲った8ポートがお客様環境に接続されるポート、黄色の枠で囲った2ポートは未使用のポートとなり、青色の枠で囲った2ポートはそれぞれのXFM同士でつなげるインターコネクション用のポートになります。その右には、Managementポートと、シリアルコンソール用のポートがあります。

赤色の枠で囲ったポートは、それぞれ複数あるFBのシャーシに接続されますが、これらのポートと、接続するFBのシャーシのポートが決まっています。当社にて導入する際には、当社エンジニアがこれらの結線を実施いたします。

クライアントからのアクセス

FBへのアクセスは、シングルシャーシの場合も、XFMを利用したマルチシャーシ構成の場合も最小1つのVIP(Virtual IP address)でのシステム管理ができます。シャーシ単位の管理は不要であり、XFMのVIPにアクセスすることで一元的に管理することが可能です。一般的なスケールアウトNAS(Network Attached Storage)では、ノードごとにIPアドレスを持つことで、煩雑なIPアドレスの管理や大量のDNSエントリが必要となるケースがあります。しかしながら、FBの場合は、お客様での煩雑なIPの管理や、大量のIPアドレスの払い出しの必要性がなく、シンプルにご利用いただけます。

その他の仕様や、注意点

・ データ通信用のネットワークへ接続する際には、冗長化のため2つのToR(Top of Rack)スイッチへの接続を推奨します。また、その場合には、ToRスイッチ間はMLAG(Multi-chassis Link Aggregation)構成が必須です。

・ XFMと接続するToRスイッチ側のポートは、単一のLACP(Link Aggregation Control Protocol)へ属する構成とする必要があります。

・ XFMと接続するToRスイッチ側のポートは、アクセスポートまたはトランクポートとして構成する必要があります。

・ 管理ネットワーク用のスイッチ側のポートは、フローコントロールをONに設定する必要があります。

最後に

今回、FBのご紹介として、XFMをご紹介しました。FB//Eについては、今後のブログにて記載します。

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