Pure Storage Pure1の活用方法:アレイから情報を取得する方法

Pure1 Manageにて、レプリケーションの正常性を確認する機能や機器のAlert、アクセス履歴を確認する機能、VM Analyticsの機能について、ご紹介します。
はじめに
Pure1 Manageは、Pure Storage社が提供するクラウド管理ツールです。以前のブログでもご紹介しましたが、ご利用のPure StorageのPhoneHome機能を有効化にすることで、最短30秒毎に機器(アレイ)からログデータなどをPure Storage社のクラウド基盤に送信します。これにより、アレイの状態を視覚的にリアルタイムで把握することが可能です。今回のブログでは、レプリケーションの正常性を確認する機能、機器のAlert、アクセス履歴を確認する機能、仮想マシン(VM:Virtual Machine)からPure Storageまでのパフォーマンスデータを可視化するVM Analyticsの機能についてご紹介します。
参考:Pure Storage Pure1・PhoneHome機能・RemoteAssist機能とは
参考:Pure Storage Pure1の活用方法:アレイの状態確認と管理画面
参考:Pure Storage Pure1の活用方法:性能・容量の詳細確認とアレイ分析
Protection
Pure1のPROTECTIONは、ログイン後のPure1画面の左側中部に存在するタブです。Pure Storageのデータ保護に関する管理機能を提供するツールとなり、下記4つの項目で構成されています。各項目の機能を表にしました。
下記に、それぞれのページの見方や使い方を記載します。
Snapshots
PROTECTIONのうち、Snapshots画面についてご紹介します。Volume、File Systems、Directoriesに対して作成されたSnapshotがローカル(自身の筐体)もしくは、別の機器に転送されているかを確認することができます。このタイムチャートの最大表示期間は30日となり、オレンジ枠で囲んだ部分にて表示期間が選択でき、ここを変更することで、直近1週間や直近3日、などにタイムチャートの表示期間を変更することが可能です。下の画像は、VolumeのSnapshotに関する画像です。画像中でクリックしたSnapshotは、手動で取得したSnapshotとなります。紫の点が一定間隔であるものは、Protection Groupの設定で、定期的にSnapshotを取得するスケジュール設定とすることで、取得されたSnapshotです。
参考:Pure Storage FlashArrayのSnapshotについて
参考:Pure Storage FlashArrayのProtection Groupについて
Periodic
PROTECTIONのうち、Periodicの画面についてご紹介します。ここでは、Async Replication(非同期レプリケーション)接続されているProtection Groupについて、設定されているレプリケーションのスケジュールによって転送されたデータの転送状況を確認することが可能です。
また、こちらのタイムチャートも最大30日前まで表示することが可能です。
Continuous
PROTECTIONのうち、Continuous画面についてご紹介します。ここでは、ActiveDRを構成しているとき、ソースアレイからターゲットアレイへのデータの転送状況を確認することが可能です。Lag Historyのチャートにカーソルを合わせると、ソースアレイ側からターゲットアレイ側へのデータ転送のタイムラグ(Lag)を表示することができます。こちらのチャートも最大30日前まで表示することが可能です。
また、上部タブのObject Replica Linksでは、FlashBladeのレプリケーションの状況(非構造化データのレプリケーション)を確認することができます。
ActiveCluster
PROTECTIONのうち、ActiveClusterの画面についてご紹介します。ここでは、ActiveClusterを構成しているとき、筐体間でのデータの同期状況を確認することが可能です。同期のチャートでは、正常稼働時は緑色で表示されますが、再同期している状況や、同期されていない状況では、黄色と赤色で表示されます。チャート上の赤色で表示されている個所をクリックすると、同期が中断された時間や中断期間など、詳細な情報が表示されます。こちらのチャートも最大30日前まで表示することが可能です。
MESSAGES
Pure1のMESSAGESは、ログイン後のPure1画面の左側下部に存在するタブです。ストレージシステムの状態に関する重要な通知やメッセージを確認することが可能です。
Pure1 MESSAGESは下記3つの項目で構成されています。
下記に、それぞれのページの見方や使い方を記載します。
Alerts
MESSAGESのうち、Alertsの画面ついてご紹介します。Pure Storageで障害等が発生した時、機器からAlertが発報されます。AlertのSeverityは、重要度の高いものから、Critical、Warning、Informationで定義されます。また、Alertのステータスは、Open、Closing、Closedで定義されます。Openは事象が発生し解決していない状況で、これが解決するとClosingに移行し、一定期間経過後に、自動的にClosedへ移行します。画像は当社検証環境にて発生しているAlertの一覧です。赤枠で囲ったSummaryのリンクをクリックいただくと、Pure Storageが提供するナレッジベースサイトに移動しAlertの詳細を確認することができます。
Audit LogとSession Log
MESSAGESのうち、Audit Log画面とSession Log画面についてご紹介します。
Audit LogかSession Logのいずれかをクリックすると、別タブが開きます。開かれるページはAudit Log/Session Logどちらをクリックしても同一のページです。Pure Storageの各種操作(GUI、CLI、REST API)の履歴と、Pure Storage機器やPure1へのログインまたはログアウト操作の履歴が記録されます。オレンジ枠で囲ったIntergrationsからCustomを選択することによってどちらも最長1年前のログまで遡ることができます。下の画像では、Category:Session、Target Type:Sessionで設定して、ログイン、ログアウト操作の履歴のみを表示させたものになります。画像では、実際に当社メンバーがPure1へログインした履歴が確認できます。
Virtual Machines
Pure1のVirtual Machinesは、ログイン後のPure1画面の左側中部に存在するFLEETから確認できます。Virtual Machinesは、VMwareからFlashArrayまでの各レイヤの情報を視覚的に表示します。
Virtual Machinesは、VMware vSphere環境に対応し、最長1週間分のデータを確認することが可能です。ライセンスフリーで使用可能なツールとなります(お客様環境に専用のCollectorを構築する必要があります)。取得できる情報は、Pure Storageのパフォーマンスだけでなく、ESXiホストやそのデータストアのパフォーマンス、VMやその仮想ディスクのパフォーマンス情報を取得することが可能です。今後、VM Analyticsの構築手順やその詳細を本ブログにてご紹介予定です。
最後に
今回は、Pure1から機器の情報を取得する方法として、レプリケーションの正常性を確認する機能、機器のAlert、アクセス履歴を確認する機能、VM Analyticsの機能についてご紹介しました。これらの機能は、Pure Storage製品のシンプルな監視・運用を提供するツールとなります。本ブログを通じて、Pure1の使い方を少しでもご理解いただければと思います。