コンテナ環境における鍵管理ソリューション
今やクラウドサービスに欠かせない存在となったコンテナ技術。
コンテナ仮想化を用いたオープンソースソフトウェア「Docker」やオーケストレーションツールである「Kubernetes」等、コンテナ関連の用語を耳にする機会は増えてきたかと思います。コンテナはポータビリティ性(可搬性)に優れ、開発効率や可用性の向上など多くのメリットがあるため、アプリケーション開発において多くの企業で導入が進んでいます。
■概要
nShield Container Option Pack(nSCOP)を利用することで、コンテナ化されたアプリケーションに対して、簡単にnShield HSMを統合できます。コンテナ化されたアプリケーションの開発者や運用者は、nShield HSMの取り扱いに慣れていないかもしれませんが、本オプション(セットアップ用スクリプト)を利用することで、コンテナ環境へシームレスにnShield HSMを連携できます。
■利用イメージ
(※1) nSaaSはnShield as a Serviceの略称。Entrust社が提供するクラウド上のnShieldHSMサービス
コンテナ化は、DevOps環境においてアプリケーションの迅速な導入と自動化を可能にします。
開発環境に依存せずに、アプリケーションが実行できることはコンテナ利用の大きなメリットです。
そのため、例えば検証環境(クラウド上)のコンテナをそのまま本番環境(オンプレミス)に移行する、といったことも容易に実現できます。コンテナベースの環境内でnShield HSMの暗号機能にアクセスできるよう、nSCOPはMirantis Kubernetes Engine、Redhat OpenShift、VMware Kubernetes Grid等のオーケストレーションプラットフォームと連携します。
nShield Container Option Pack(nSCOP)を利用することで、オンプレミスやnShield as a service環境において、nShield HSMはRoot of Trust(信頼の起点)として強力な暗号化/署名サービスを提供し、コンテナイメージの開発プロセスを加速させます。
■特徴
・コンテナアプリとnShieldHSMを連携することでアプリケーションの拡張性とHSM特性を最大限に活用
・Entrust社が提供するスクリプトを使うことで容易に環境構築が可能
・コンテナイメージは以下のどちらかの方法で作成が可能
- nShieldベースコンテナからアプリケーションコンテナを派生
– 既存のアプリケーションコンテナからnShieldSecurityWorldソフトウェアを搭載したコンテナを派生
・オンプレ環境のnShield HSMだけでなく、nShield as a Serviceと連携可能
・nShield HSMと連携可能なアプリケーションコンテナの数に制限はなし
■技術仕様
サポートOS |
サポートHSM |
拡張性 / ライセンス |
・Linuxディストリビューション |
・全てのnShield Connect HSM ・nShield as a service |
・nSCOPでは、hardserver(※2)やアプリケーションコンテナの数に制約はありません。また、コンテナホスト(物理サーバ、または、仮想化されたサーバインスタンス)の数にも制限はありません。 ・ただし、nSCOPとnShield Connectを併用する場合、構築規模に応じてクライアントライセンスが必要です。デプロイするアプリケーションコンテナの最大数に基づいて、必要なクライアント数が決定されます。 使用するアプリケーションコンテナ10個あたり、1つの追加クライアントライセンスが必要です。詳細は以下の別紙を参照ください。 |
(※2) hardserverは、nShield Security Worldソフトウェアをインストールすると起動するプロセス。
ネットワーク上のnShield HSMと安全に通信を担当します。PKCS#11やJava ライブラリなどの標準APIを使ってnShield HSMへアクセスし、暗号処理や鍵管理を実現します。アプリケーションコンテナは、このプロセスとのインターフェイスにソケットを使用します。
別紙:コンテナホストとアプリケーションコンテナの数に応じたHSM1台あたりの必要なクライアントライセンス数
必要なクライアントライセンス数(HSM1台あたり) |
コンテナホストの最大数 |
接続可能なアプリケーションコンテナの最大数 |
5 |
5 |
50 |
10 |
10 |
100 |
15 |
15 |
150 |
20 |
20 |
200 |
25以上 |
25 |
250以上 |
nShield HSM製品の取り扱いを始めて15年あまり、長年培った技術とノウハウで本ソリューションの構築支援・お客様の課題解決をさせていただきます。購入前の機器貸し出しも可能ですので、お気軽にお申し付けください。