ストレージ

Pure Storage FlashArray C20のリリース

Pure Storage FlashArray製品のC20について、ご紹介します。

FlashArrayのモデル

2025年現在、販売されているPure Storage FlashArrayのモデルは、X・XL・C・Eシリーズです。

以前のBlogでX・C・XLシリーズについて、ご紹介いたしました。今後のBlogで、Eシリーズも詳細にご紹介予定ですが、今回はリリースされた直後のC20についてご紹介します。

参考:Xシリーズの詳細:https://cn.teldevice.co.jp/blog/p57997/

参考:Cシリーズの詳細:https://cn.teldevice.co.jp/blog/p58560/

参考:XLシリーズの詳細:https://cn.teldevice.co.jp/blog/p58839/

FlashArray//C20

2024年12月にリリースされた、FlashArray(FA)//C20は、導入しやすい低価格でありながら、オールフラッシュで100TB以上の容量を有するストレージです。FA製品の特長である、シンプル性・高可用性・高信頼性を要しながら、エントリーレベルの容量や性能を満たすことができます。また、Evergreenにも対応しており、データ移行などは必要なく、より高い性能を有するC50以上のモデルにアップグレードすることも可能です。レプリケーション機能やNAS機能(FA-File)などの追加機能も、ほかのモデル同様にライセンスフリーでご利用いただけます。C20は、本番環境におけるプライマリーストレージ向けの位置づけではなく、バックアップ、ファイルサーバー、低負荷アプリケーション向けでの利用が想定されている、例えばROBO(Remote Office / Branch Office)環境などに適したFA製品となります。なお、製品名にR4といったリリース番号はつかず、C20として表記されます。また、C20はPurityバージョン v6.8.2以上で稼働します。

ハードウェア構成

C20は、19インチラックの3Uを使用します(専用ラックは不要)。

C20では、これまでのXやCR4シリーズから一新された、新しいChassis(筐体)へと変更となりました。C20の前面と背面の図を下記に記載します。前面には、DFMc(DirectFlash Module、末尾のcはCモデル用であることを表現)と呼ばれるPure Storage社独自設計のNVMe対応のフラッシュ・モジュールが搭載されています。筐体自体は28本分のDFMを搭載できるつくりとなっておりますが、容量の制限から、C20で搭載できるDFMcは筐体当たり最小で8本、最大で14本となります。C20のDFMcは、XLシリーズにてご紹介したDFMD(DirectFlash Module Distributed NVRAM)の機能を有しており、各DFMへNVRAMを分散して搭載するアーキテクチャが採用されています。そのため、XR4やCR4シリーズの構成のように独立したNVRAMモジュールは搭載されておらず、前面にはDFMcが搭載されるのみとなります。(参考:XLシリーズの詳細:https://cn.teldevice.co.jp/blog/p58839/

背面には左に電源モジュール(PSM: Power Supply Module)が2個と、コントローラ(CT: Controller)が2個搭載されています。CTの中にIOモジュールが搭載可能となり、FCやiSCSI通信が可能になります。電源は200V(IEC320-C14 ⇔ IEC320-C13:ラック側の電源はIEC320-C14を使用する形)で稼働します。なお、通常のC20モデルは200Vで稼働しますが、C20-LL(Low-Line)と呼ばれる100V(NEMA 5-15P ⇔ IEC320-C13:ラック側の電源はNEMA 5-15Pを使用する形)電源で稼働できるモデルがC20には用意されています。ご利用の電源環境が100Vの場合、このモデルを選択いただくことで、100V環境下でC20をご利用いただくことが可能です。

それぞれのモジュールは独立しており、例えば1個のPSMが故障しても、もう1個の稼働中のPSMから、2個のCTに電源供給されますので、ストレージが停止する事はありません。

ポート構成

割り振ることのできるポートの一覧や、それぞれの名称は下記のとおりです。

この図は1個のCTの背面図を抜き出したもので、赤い四角で囲われている数値「0~4」が搭載箇所を表しており、それぞれ、Slot0~4と呼ばれます。

C20で構成可能なポートは、下記表のとおりです。

ETHポートは、追加するNIC(Network Interface Card)を10GBASE-Tに変更して、通信することも可能です。

また、Pure Storageでは、ポート名は固定されており、変更することはできません。そのため、例えば、Slot1に2ポートのFCのHBA(Host Bus Adapter)を搭載すると、そのポートは左からFC4とFC5と呼ばれるポートになります。

デフォルトでManagementとReplicationポートが搭載されています。

XシリーズやCR4シリーズでは、FCでご利用されるか、iSCSIでご利用されるか、によって、FCモデルかETHモデルと表現され、デフォルトで搭載されるHBA・NICが異なりますが、C20はすべてデフォルトでSlot3に2ポートのETHのNICが搭載されます(10G SFP搭載)。なお、HBAを追加することで、FCもご利用いただくことが可能です。

例として、Slot1にFCを4ポート、Slot3にデフォルトのiSCSIを2ポート搭載した場合の、C20の背面図が下記になります。

容量と消費電力

C20の搭載できる容量や消費電力は、下記の表のとおりです。

※形式上、小数点以下切り捨てとします。

最後に

今回は、Pure Storage FlashArray C20について、記載しました。今後EシリーズやFlashBlade製品についても、ご紹介予定です。

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