情報・通信
自治体の内部情報系業務システムの安定運用に不可欠な
バックアップ基盤の信頼性・処理性能向上を「Rubrik」で実現
お客様の課題
TEDのソリューション
導入製品
株式会社松阪電子計算センター
営業本部 営業企画部
部長代理
齊田 利明 氏
株式会社松阪電子計算センター
公共システム本部 ITインフラ部
エンジニアリンググループ
技師
佐脇 昌幸 氏
株式会社松阪電子計算センター
公共システム本部 ITインフラ部
エンジニアリンググループ
主任
永﨑 晃也 氏
三重県松阪市に本社を構える株式会社松阪電子計算センターは、1967年の創業以来、官公庁向け各種行政情報システムの提供を主軸としたビジネスを展開、現在では東海・関西エリアを中心に60を超える自治体、および民間企業に多彩なICTソリューションやサービスを提供しています。同社ではバックアップ基盤のパフォーマンスと信頼性向上、運用の効率化を目的に、Rubrikの仮想化環境向けバックアップアプライアンス「Rubrik r6404」を導入。バックアップ時間の大幅な短縮やトラブルのない安定した基盤の実現等、多くのメリットを得ることができました。
自治体様業務の効率化と住民サービスの向上に貢献するシステムインテグレーションをはじめ、ふるさと納税業務委託、データセンターやアウトソーシングサービスの提供により、地域社会の情報化推進を支援してきた松阪電子計算センター。近年では、AIやIoTといった最先端技術を取り入れたシステム開発/サービス提供にも積極的に取り組んでいます。営業本部 営業企画部 部長代理の齊田利明氏は次のように述べます。
「昨今のデジタル化の潮流を捉え、当社のビジネスモデルも大きく変化しており、クラウドを活用したインフラの構築や、デジタル変革(DX)をサポートするためのソリューションの提供にも注力しています」
そうした松阪電子計算センターにおいて、喫緊の課題として浮上していたのが、バックアップ環境の改善でした。同社では自治体向けサービスの1つとして、財務会計や人事給与、庶務管理といった内部情報系業務システムを提供しています。これらの基盤は、VMwareの仮想サーバーを用いてインフラ上で運用されていますが、長年に亘るサービス提供とともに取り扱うデータ量や仮想サーバーの台数が増加、バックアップに関して様々な問題が発生するようになっていたと言います。
公共システム本部 ITインフラ部 技師の佐脇昌幸氏はその状況を説明します。
「バックアップデータはストレージ容量の9割以上にまで達しており、バックアップが規定時間内に終了しないケースが多々、生じていました。また、仮想サーバーのデータ量が多いユーザーの場合、バックアップサーバーからのリストアも長時間化しており、完了までに約1日を要することもありました。加えて、バックアップエラーも発生するようになっており、復旧には高リスクな作業が必要になるなど、リカバリの煩雑さも課題でした」
松阪電子計算センターは、既存バックアップシステムが更新時期を迎えることを契機に、先述した課題の解決に着手します。新バックアップシステムに求める要件として、「耐障害性の向上」「パフォーマンスの向上」「容量アップ」を挙げました。さらに、重複排除や、将来的なパブリッククラウドサービスをアーカイブ先とした場合にも柔軟な連携が可能な「新たなテクノロジーの採用」、運用の自動化や更新/拡張時のサービス停止を極小化する「安定稼働と運用負担の軽減」等を掲げ製品の選定を実施。これらを満たすソリューションとして採用されたのが、東京エレクトロンデバイスが販売するRubrik社の仮想化環境向けバックアップアプライアンス「Rubrik r6404(以下、Rubrik)」でした。
「Rubrikを選定した理由の1つが、一般的なバックアップソフトのように同一ネットワーク上にバックアップサーバーを設置する必要がなく、異なるネットワーク上であってもファイル単位でリストアが可能なことでした。また、Rubrik上のバックアップデータから仮想マシンを直接起動し高速に復旧させるインスタントリカバリ機能により、リストアの時間も短縮できると期待しました」(佐脇氏)
松阪電子計算センターは東京エレクトロンデバイスから検証機を提供してもらい、2020年3月から4月にかけて実機検証を実施、バックアップやリストアが問題なく行われていることや、先述のインスタントリカバリ機能等が有効に働いていることを確認します。公共システム本部 ITインフラ部 主任の永﨑晃也氏は次のように評価します。
「Rubrikの操作性についても検証したのですが、分かりやすいWebコンソールを通じて様々な設定や管理が簡単に行えるので、これではあれば実運用時にも作業の効率化が図れると考えました」
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東京エレクトロンデバイスによる設計、構築サポートのもと、2020年7月からRubrikの導入作業が開始、翌2021年1月には新バックアップシステムの本番稼働を迎えることができました。Rubrikの採用により、松阪電子計算センターはバックアップに関する問題を解消し、様々なメリットを享受できるようになっています。
「現在、350台ほどの仮想サーバーのバックアップを行っていますが、容量が拡大されたことで使用率が60%程度に収まり、安心して運用ができています。また、バックアップエラーも解消、煩雑だったリカバリ作業からも解放され、ビジネスに寄与するIT環境の整備という本来の業務に専念できるようになりました」(佐脇氏)
「バックアップに要する時間も飛躍的に短縮されています。2時間ごとにスケジュールを区切って複数のシステムのバックアップを行っていますが、そのほとんどが開始から1時間程度で完了しており、規定時間内にバックアップが終了しない、といった問題もなくなりました」(永﨑氏)
Rubrikの運用性の高さも評価ポイントとなりました。Webコンソールを用いてバックアップ対象の登録が簡単に行えるほか、各仮想サーバーのバックアップ状況を分かりやすくレポート表示し、全体の状況が一目で把握できることなどです。
Rubrikの導入によりバックアップ基盤を大幅に強化した松阪電子計算センター。最後に齊田氏は次のように今後のビジネスに関する展望と、東京エレクトロンデバイスへの期待を語りました。
「地方自治体におけるガバメントクラウドの活用促進が予期される中、これまで蓄積してきたパブリッククラウドサービスとの連携やハイブリッドクラウド構築における経験とノウハウを最大限に生かし、さらなるインフラビジネスの革新に取り組んでいきます。東京エレクトロンデバイスには、当社のビジネス成長を支えるパートナーとして、引き続き優れたソリューションの提供をお願いしたいと考えています」
1967年、三重県松阪市で創業した株式会社松阪電子計算センターは三重県庁をはじめとする地方自治体、県下有力企業の情報処理センターとして事業を展開。『総合情報サービス業』として、住民情報、内部情報等、自治体様業務の効率化と住民サービスの向上に貢献するシステムイングレーションサービスを提供。さらに、ふるさと納税業務委託、データセンターサービス、アウトソーシングサービス、ネットワークサービス等を展開、地域社会の情報化推進を支援しています。
記事は 2022年02月 取材・掲載のものです。