ホワイトペーパー
企業システムではBCP(事業継続計画)やデータ保護、コンプライアンスなど、さまざまな観点からバックアップが欠かせません。しかし、仮想基盤における現在のバックアップ環境には「コストの増大」「運用管理の複雑化」「保守窓口の分散」など多くの弊害が生じています。とくに3Tier型仮想基盤の場合、導入後の拡張にも大きな困難が伴います。これらの課題を解決する方法として、「Veeam × Nutanix AHV」によるバックアップソリューションを紹介します。
Veeamはクラウド環境、仮想環境、物理環境のデータ保護 (バックアップとレプリケーション) および監視を行うソフトウェアです。
開発したのは2006年にスイスで設立されたVeeam Software社です。世界160カ国に約4000名の従業員を擁し、顧客数は36万社以上。2019年度の売り上げは10憶ドルに達し、12年連続で2桁成長を続けています。『2019年版 ガートナーマジッククアドラント』で3度目となるリーダーに選出されるほか、オーバムやIDCといった世界的な調査会社からもリーディングカンパニーに位置づけられ、市場で大きく注目される存在となっています。
Veeamは仮想基盤のバックアップ/リカバリに最適化された製品として、オンプレミスの仮想基盤や物理サーバー、クラウド(AWS、Azure)上で稼働している仮想マシンまで、幅広い環境のデータ保護に対応します。また旧来のバックアップ製品は操作が難しく、スキルが属人化しがちでしたが、Veeamの操作は非常にシンプルで、バックアップに関わってこなかったIT担当者も半日~1日のハンズオンセミナーを受講すれば運用可能です。
通常ハイパーバイザーは有償で別途購入する必要がありますが、Nutanix AHVはNutanix社が標準提供している無償のハイパーバイザーで、ライセンス料がかかりません。AHVはNutanixに含まれており、導入している企業は仮想化機能のサポートも含め無償で利用することができます。他社ソリューションでは有償となっていた部分のコストがかからないため、より安価に仮想基盤を用意することが可能です。
これまで仮想化プラットフォームの市場では、VMware vSphereが圧倒的なシェアを持っていました。そうした中でNutanix AHVは2015年のリリース以降、機能強化を続け、現在ではエンタープライズシステムのシビアな要求に応えるハイパーバイザーへと進化を遂げています。これに伴い、Nutanix AHVは利用シェアを着実に拡大しています。