当社新宿オフィス内に放送業界様向けの検証ラボルームとして TED BI(Broadcast over IP) Labを開設しています。
放送系機材・ネットワーク系機材・計測機材を集約した検証が困難な方、インテグレーションの担い手が不足している方に
当社ラボをご利用いただくことで、課題解決のお手伝いをいたします。
従来の映像伝送メディアは同軸ケーブルを用いたSDI(Serial Digital Interface)が主流とされていましたが、フルハイビジョン対応、フレームレートの増加、4K/8Kなどの高精細映像を扱う必要性が高まり、放送用ネットワークの限界が指摘されています。そこで放送業界においては、放送機器に双方向通信可能な光ファイバーを用いたIP(Internet Protocol)技術を採用し、主要な伝送媒体として用いるケースが増えてきています。
しかしIP化を行う場合、いくつかの課題があります。
既存の放送システムの多くで同期信号として利用されてきたBB(Black Burst)をIPで実現する方法としてPTP(Precision Time Protocol)があります。PTPは従来のNTP(Network Time Protocol)の1000倍の精度を持つ時刻同期プロトコルですが、高精度な時刻同期を実現するにはネットワーク上でPTPを高速にハードウェア処理する高性能なネットワークスイッチが必要です。また、IP放送ネットワークを運用する上で、ネットワーク上のPTPステータスや光ファイバー内を流れているトラフィックのモニタリング手法の可視化に加え、アナログな映像技術とIT業界で培われてきたIP技術の双方に習熟した技術者の確保が重要です。
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TED BI Labは、PTPをハードウェア処理可能なArista Networks社(以下、Arista社)のネットワークスイッチを中心とした100Gbpsの高速IPネットワークを使用した非圧縮映像の伝送検証が実施可能なシステム設備です。ユーザーは 映像伝送を従来のSDIからIP化したネットワーク環境を体感でき、要件に沿った検証、マルチキャストのスケール検証といった評価を実施することが可能です。
さらにArista社のネットワーク自動化ソリューションの機能によってPTPステータスやネットワーク上を流れるトラフィックの可視化、モニタリングが可能で、ユーザーが使用する機材との相互接続の評価など幅広い検証も可能です。
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放送業界向けに実績のあるAristaスイッチとLawo社製品で構成されており、より実環境に近い検証が可能です
Arista Networks のネットワークスイッチについては、記載以外のモデルも幅 広くご用意可能です。
国内外のライブプロダクションで多数の実績
●高精度な時刻同期が可能であり、 PTP の設定が非常にシンプル
●高精度な時刻同期と多数のスレーブを接続可能なスケーラブルなハードウェア
●優れた操作性:シンプルな設定と管理ソフトウェアCloudVision による可視化
●低速から高速までさまざまなメディアに、ひとつのプラットフォームで対応
マルチキャスト機能
●国内外のライブプロダクションで多数の実績
●他のL2/3 スイッチング機能を損なうことなく、 1000 を超える個別のルーティング・マルチキャスト・ セッションをワイヤスピードで提供可能
●IGMP 、 IGMPスヌーピング、 PIM SM 、 MSDP に標準ベースのマルチキャスト・サポートを提供し、
マルチキャストの導入を簡素化、スケーリングが可能
●マルチキャストによる送信先ベースの制御に加え、外部からのSDN 的な制御にも対応
従来の放送システムに携わる技術者に対しては、実践的な環境を利用した当社エンジニアによるIP技術トレーニング、保守サポートを提供します。
東京エレクトロンデバイスは、今後、放送業界のお客様の多様な課題に対し、最新鋭の製品・サービスと高度な技術サポートにより、導入支援と導入後サポートを進めてまいります。
ご質問等がございましたら、以下TED BI Labのお問い合わせフォームよりご連絡ください。