情報・通信
高速で高効率なオールフラッシュストレージアレイを導入し
仮想クライアントソリューションの基盤を構築
お客様の課題
TEDのソリューション
ソネット株式会社
bit-drive事業部門
事業推進部 ビジネス企画課
マネジャー
原山 直樹氏
ソネット株式会社
bit-drive事業部門
事業推進部 技術1課
チーフ
勝見 吉朗氏
ソネット株式会社の法人向けクラウドサービス「bit-drive」では、仮想クライアントソリューション「Mobility Acceleration（モビリティ・アクセラレーション）」の提供を開始しました。「Mobility Acceleration」が提供する「仮想デスクトップサービス」および「Windows Serverパッケージ」の基盤として採用されたのが、ピュア・ストレージ社のオールフラッシュストレージアレイ製品「FA-400シリーズ」です。「FA-400シリーズ」の高いI/O処理性能により高速なサービス基盤を構築し、重複排除機能を活用したデータ管理の効率化や運用管理性の向上などの効果を実現しました。
「ワークスタイルを革新する高度なITを、すべての企業に」。ソネット株式会社（以下、ソネット）が提供する仮想クライアントソリューション「Mobility Acceleration」は、同社が法人向けクラウドサービス「bit-drive」において長年培ってきたサービスのノウハウを最大限に活かし、すべての企業に、より簡単に・よりシンプルに・そしてリーズナブルなプライスで高度なIT環境を提供するクラウドパッケージです。
「Mobility Acceleration」には、3つのソリューションが用意されています。安全な個人デバイス活用を実現する「セキュアコンテナサービス」、DaaS（Desktop-as-a-Service）型ソリューションの「仮想デスクトップサービス」、それらをシンプルに運用するための基盤サービス「Windows Serverパッケージ」です。
「まだ提供開始して間もないですが、すでに多くのお問い合わせがあり、30日間無料のトライアルサービスも多くのお客様にご利用いただいています。『Mobility Acceleration』は中堅・中小企業でも容易に導入できる仮想クライアントソリューションですが、エンタープライズやSOHOまで幅広いお客様からの反響がありますね。3つのサービスの中では特に仮想デスクトップサービスへの関心が高いと感じています」（原山氏）
いつでも、どこでも、あらゆる情報リソースに安全にアクセスするMobilityを備えたユーザー環境のITインフラを提供するソリューションとして、「Mobility Acceleration」はワークスタイルの革新と企業の生産性最大化を目指しています。
「Mobility Acceleration」のサービス設計、構築においては、ストレージの選定が重要なポイントとなりました。
「特に仮想デスクトップサービスではエンドユーザー様の使い勝手、すなわちユーザービリティが重要です。ストレージのパフォーマンスはユーザービリティに直結しますので、ストレージの選定においてはパフォーマンス、I/O処理性能という要素を重視しました」（勝見氏）
従来、デスクトップ仮想化では、朝9時頃の出社時間に仮想デスクトップのログインが集中し、サーバーの応答が著しく悪化するという、いわゆる「ログインストーム」という問題も発生しがちでした。「Mobility Acceleration」では、仮想デスクトップサービス特有とも言えるアクセスの集中にも耐え、快適なデスクトップ環境をエンドユーザーに提供することのできるI/O処理性能を持つストレージが求められました。
ハードディスク、オールフラッシュストレージ、そしてその中間であるハイブリッドストレージなど、さまざまなタイプのストレージを比較、検討し、「仮想デスクトップサービス」および「Windows Serverパッケージ」の基盤として採用されたのが、ピュア・ストレージ社のオールフラッシュストレージアレイ製品「FA-400シリーズ」です。
「デモンストレーションを見せていただいたり、実機をお借りして検証したりと、さまざまな角度から各製品を検討した結果、ピュア・ストレージ『FA-400シリーズ』の採用を決定しました。桁違いのI/O処理能力に加え、重複排除機能の効果が非常に高かったことが採用の大きな理由です」（勝見氏）
「FA-400シリーズ」では、インラインですべてのストレージに対し重複排除を行うことができます。加えて、重複排除に使用するチャンクデータをより微細化することで重複排除の効率を向上させています。
「特に仮想デスクトップサービスでは重複排除の効果が非常に大きく、通常のストレージに収容する場合と比較して、『FA-400シリーズ』であれば1/10程度までデータを削減することができます。ハードディスクタイプやハイブリッドストレージよりも価格は高めですが、重複排除まで考慮して考えると、『FA-400シリーズ』のコストパフォーマンスはズバ抜けていました」（勝見氏）
東京エレクトロンデバイスのサポートのもと、データセンターへの「FA-400シリーズ」の導入もスムーズに完了し、その後は基盤上でサービスの開発が行われ、「Mobility Acceleration」は2014年5月、サービス提供をスタートしました。
「ストレージの処理速度は検証していた通りです。仮想サーバーを作成するスピードが極めて速く、ストレスを感じることもありません。トライアルサービスもスムーズにご提供できています」（原山氏）
ソネットではサービス提供前に数カ月掛けて品質面のテスト・検証を繰り返してきましたが、パフォーマンス、重複排除の効率ともに、本サービスでもテスト・検証と変わらぬ高い成果を実現しています。
ピンチアウトで拡大
重複排除の活用効果はデータ量の削減だけにとどまりません。ストレージを収納するためのラックスペースも従来の1/4程度まで削減することが可能になり、その分のスペースに対するコストも低減しています。
また、運用管理性の向上も「FA-400シリーズ」導入の効果の1つです。
「管理GUIがしっかりしていますので、直感的に状況を把握することができます。細かいコマンドラインなどは不要で運用も容易です。日々の運用にストレージの細かい設定や管理をする必要がないというのは嬉しい効果です」（勝見氏）
加えて、ソネットではピュア・ストレージと東京エレクトロンデバイスの細やかな対応を高く評価しています。
「ピュア・ストレージと東京エレクトロンデバイスには、提案から検証、導入に至るまで、素早く、的確な対応をしてもらいました。導入後大きなトラブルはありませんが、何か問題が起きた時にも手厚くサポートしてもらえるという安心感があります」（勝見氏）
今後も「Mobility Acceleration」は、「FA-400シリーズ」に新たに追加されていく新機能なども積極的に活用し、サービスの強化、拡張を図っていきます。
「まだ始まったばかりのサービスですが、お客様の多様なご要望にお応えし、新たなワークスタイルにあわせたコンピューティングインフラをご提供していくために、サービスや機能の強化を進めていきます」（原山氏）
1996年1月、ソニーグループのISP(インターネットサービスプロバイダー)として、「So-net」の名称でインターネット関連サービスをスタート。環境の変化をとらえ、多様な通信サービスを展開。法人向け事業にも注力し2014年4月に“bit-drive”事業を統合。ネットワーク、クラウド、インテグレーションに加え、5月より提供を開始した仮想クライアントソリューション「Mobility Acceleration」に至るまで、幅広いニーズに対応することで、より一層高い価値を提供していきます。
「Mobility Acceleration」は、BYOD対策ソリューション「セキュアコンテナサービス」、DaaS型ソリューション「仮想デスクトップサービス」、運用基盤サービス「Windows Serverパッケージ」の3つのサービスで、中堅中小企業においても負担なく、簡単・安全にモビリティやBYODを利用できる、クラウドパッケージを提供します。
記事は 2014年07月 取材・掲載のものです。
