NGINX(エンジンエックス)とは?その特徴やメリットについて徹底解説!!

技術解説

NGINX(エンジンエックス)とは?その特徴やメリットについて徹底解説!!

Webサービスを開発する際のポイントの1つとして、Webサーバーの構築があります。以前は、Webサーバーといえば「Apache」が主流でしたが、近年世界中で利用されているWebサーバーとして「NGINX(エンジンエックス)」があります。実は今現在、世界で最も利用されているWebサーバーはNGINXなのです。 それでは、なぜNGINXはここまで急速に需要を伸ばしたのでしょうか。この記事では、NGINXの概要や歴史、特徴に加え、NGINXを導入する際のメリットとデメリット、導入の際のポイントについて詳しく解説します。

  • NGINX(エンジンエックス)とは?
  • NGINX(エンジンエックス)とApache(アパッチ)はどう違うのか?
  • NGINX(エンジンエックス)を導入するメリット・デメリット
  • NGINX(エンジンエックス)によるシステム開発のポイントは?
  • まとめ

NGINX(エンジンエックス)とは?

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NGINXは、注目が集まっているWebサーバーソフトの1つです。有名なWebアプリケーションでもしばしば利用されているため、名前を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。NGINXは急速に需要を伸ばしているため、概要を知りたい方も多いかと思います。ここでは、そもそもNGINXとは一体何なのか、そしてどのような特徴があるのか解説します。

NGINXは近年人気のWebサーバー

NGINXは、人気のあるWebサーバーソフトです。Webサーバーとは、ユーザーからのリクエストを受けて処理を実行し、ユーザーにレスポンスを返すためのコンピューターのことです。特にWebアプリケーションを構成する必須の要素として機能しています。

NGINXをはじめとするWebサーバーソフトをインストールすることで、コンピューターはWebサーバーとして機能できるようになります。Webサーバーソフトとしては、長年Apacheがトップシェアとして利用されていましたが、今はNGINXの需要が急速に伸びています。今後Webサービスの開発等を検討している企業でも、メリットなどを把握したうえで導入を検討することをおすすめします。

NGINXの歴史

NGINXの歴史は比較的新しく、初版は2004年に開発されています。ロシアのIgor Sysoev氏が、当時Webサーバーソフトとして主流だったApacheよりも優れたソフトを目指し、開発を始めました。当初はSysoev氏個人によって開発されていましたが、2011年にNGINX. Incが創業されています。その後、NGINX. INC社は2019年にアメリカのF5ネットワークスに買収されましが、NGINX自体の提供は続いています。現在では、オープンソースのNGINXをはじめ、ミッションクリティカルな用途に対応可能な商用版「NGINX Plus」、Webアプリケーションファイアウォールとして「NGINX App Protect WAF」、軽量アプリケーションサーバー「NGINX Unit」など、様々なサービスが展開されており、目的に応じた様々な選択が可能となっています。

近年WebサーバーソフトとしてのNGINX急速にシェアを伸ばしました。2022年には、長く頂点に君臨していたApacheを抜いて、世界一位のシェアを誇るWebサーバーソフトとなっています。

NGINXの特徴

NGINXの特徴は、「オープンソース」「高性能な処理」「幅広い機能」です。NGINXは、ソースコードが公開されており、かつ誰でも無料で利用できるオープンソースのソフトウェアです。無料で利用できるだけでなく、幅広いOSに対応しており、Webサーバーとして用いられることの多いLinuxから、macOSやwindowsでも利用可能です。こういった利用範囲の広さも、NGINXの需要拡大に関わっています。

処理能力の高さや並行処理能力、メモリ消費量の少なさなどがNGINXのポイントで、性能の高さが評価されて現在世界のWebサーバーソフトとしてトップに立っています。処理性能の高さだけでなくWebサーバーとしての機能の幅広さも評価されており、リバースプロキシやロードバランサとしても使えるのもNGINXの魅力です。

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NGINX(エンジンエックス)とApache(アパッチ)はどう違うのか?

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それでは、NGINXはWebサーバーソフトの代表格である「Apache」とはどのように違うのでしょうか。

Webサーバーと言えばApacheが最初に思い浮かぶ方も多いと思います。実際、ApacheはWebサーバーソフトとしては長年世界一位のシェアを誇っており、多くのWebアプリで利用されてきました。しかし最近ではNGINXがApacheをシェアで上回っています。

ここでは、Apacheの特徴と、NGINXとApacheの違いについて解説します。

Apacheの特徴

Apacheの特徴は、動作の軽さや安定性、機能性の高さです。NGINXよりも10年ほど前から利用されてきたApacheは、長い歴史に基づく安定性と信頼感の高さが強みです。

Apacheは機能性の高さもポイントです。歴史が長かったことで、追加で機能の拡張ができるようなモジュールも多数開発されています。カスタマイズすることでサービスに合ったサーバー構築がしやすい、という利点もあります。PHPとの連携がしやすく、動的なコンテンツの利用にも向いたソフトウェアです。

Apacheには優れた点だけでなく、これまで問題視されてきたポイントもあります。並行処理が苦手、というのがApacheのデメリットの1つです。複数の処理を同時に行おうとするとメモリの消費量が増え、動作が重くなってしまうというデメリットがあるため、導入するサービスによっては慎重な検討が必要にもなります。

NGINXとApacheの違い

それでは、NGINXとApacheの違いはどのような点にあるのでしょうか。Apacheは動的コンテンツ処理を得意とする小中規模向きのWebサーバーソフトで、NGINXは静的コンテンツをメインに大規模な処理や並列処理を得意とするWebサーバーソフトです。

Apacheは並列処理の際にメモリ使用量が多くなりやすいWebサーバーソフトのため、同時接続数が多い大規模システムでの利用にはあまり向いていません。小規模なサービスであれば、動的コンテンツの処理や機能の豊富さなどを活かしてApacheを利用するのも有効ですが、大規模なサービスを運用したい場合にはNGINXの方が向いています。

もちろん、小規模なサービスにはNGINXが不向き、ということではありません。NGINXは、PHPをはじめとする動的コンテンツの処理は苦手としてはいますが、多機能かつ高性能のため、活躍の場面も増えています。

特に大規模システムの場合はNGINXの利用をメインに考えることをおすすめしますが、歴史の長さや動的コンテンツの処理を重視した小規模システムの場合はApacheの利用も併せて検討すると良いでしょう。

NGINX(エンジンエックス)を導入するメリット・デメリット

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NGINXが急速に需要を伸ばしている背景には、NGINXを導入する際のメリットの大きさがあります。NGINXを導入する際には、メリットとデメリットを考慮したうえで、開発したいサービスの特徴や目的に合わせた選択が大切です。ここでは、NGINXを導入する際のメリットとデメリット、利用が向いているシーンをご紹介します。

NGINXを導入するメリット

NGINXを導入する最大のメリットは、「同時に複数の処理を高速で実行できる」という点にあります。NGINXは処理性能の高さを売りに開発されているWebサーバーソフトのため、高い処理性能が要求されるサービスに対応できるというメリットがあります。

NGINXは多くのリクエストを同時に並列処理することを前提としたアーキテクチャーになっているため、サーバーダウンのリスクを減らした運用も期待できます。また、並列処理ができるということは、必要となるサーバーの数を減らせるということでもあります。1台のサーバーで多くの処理を担うことができるため、サーバー導入のコストと、運用にかかるコストを削減できる、というメリットもあります。

「並列処理を高速で実行できるサーバーを、低コストで実現できる」という点が、NGINXを導入するメリットです。

NGINXを導入するデメリット・注意点

NGINXを導入するデメリットとして、「動的処理はNGINXだけではできない」といった点はおさえておきましょう。PHPを特に意識することなく使えるApacheに比べて、NGINXではPHPを別プロセスで処理させるため、追加で設定が必要になり、複雑化しやすいという注意点があります。

複雑化しやすい、というデメリットをカバーするために、NGINXを導入する際はオープンソースのNGINXよりも商用版の「NGINX Plus」の利用をメインに検討するのがおすすめです。オープンソースのNGINXは機能が限られ、サポートも受けられないというデメリットがあります。

「NGINX Plus」は機能が拡張されており、ロードバランサやCDN、WAFとしての利用もできるなど、機能面でもセキュリティ対策の観点からもオープンソース版より優れています。もちろん、商用版のため多少のコストはかかりますが、コストに見合うだけのメリットが期待できます。とは言え、商用の「NGINX Plus」をCDNやWAFとして利用した経験のあるエンジニアは多くないでしょう。「NGINX Plus」の持つポテンシャルを最大限に活かすには、専門ベンダーへ依頼するのがおすすめです。

NGINXが向いている利用シーン

NGINXの利用が向いているのは、特に大規模なWebアプリケーションです。特に静的なコンテンツを大量に利用し、接続数やリクエスト数も多いWebアプリケーションでの利用に向いています。並列処理を得意としているだけでなく、リバースプロキシやロードバランサとしても機能するため、ApacheなどのWebサーバーソフトよりも高い処理性能が期待できます。

NGINX(エンジンエックス)によるシステム開発のポイントは?

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NGINXを導入する際にはどのようなポイントを意識すべきなのでしょうか。ここでは、NGINXを用いたシステム開発をする際、あるいはシステム開発を依頼する際に気を付けたいポイントについて解説します。設定が複雑化しやすいNGINXを導入する際は、オープンソース版よりも商用版の「NGINX Plus」がおすすめです。

NGINX Plusの導入実績

1つ目のポイントは「NGINX Plusの導入実績」です。NGINXは現在、世界一のシェアを誇っているWebサーバーソフトではあります。しかし、オープンソースのNGINXを自社で一から導入するのはハードルが高く、商用版の「NGINX Plus」を導入する場合でも、多くの機能を実装するには高度な技術が求められます。

「NGINX Plus」の導入は、自社での開発よりも実績豊富な企業への依頼がおすすめです。導入を依頼する際には、その企業が「NGINX Plusの導入実績を豊富に持っているか」という点に注意が必要です。導入実績が乏しい企業に依頼するのは避けた方が良いでしょう。

技術力の高いエンジニア

2つ目のポイントは「技術力の高いエンジニア」です。「NGINX Plus」は導入の際の技術的な難易度がApacheなどよりも高く、CDNやWAFなど特殊な機能の実装が必要になる場合もあります。「NGINX Plus」の導入を検討する際には、担当するエンジニアの技術力にも注意が必要です。

開発を依頼できるような高レベルなエンジニアが自社にいる企業ばかりではないでしょう。「NGINX Plus」の導入の際には、技術力の高いエンジニアがいる企業へと依頼する方が無難です。

トータルサポートの有無

3つ目のポイントは、「トータルサポートの有無」です。「NGINX Plus」は優れたWebサーバーですが、自社で対応するのが難しいことも多いでしょう。リバースプロキシやロードバランサ、CDN、WAFなど、単なるサーバー構築以外にも様々な機能が求められる場合もあります。ベンダーに「NGINX Plus」の導入を依頼する場合は、システム開発全体のサポートを任せられる企業に依頼すると良いでしょう。

「NGINX Plus」を利用したインフラ整備や開発は信頼できるベンダーに一任し、自社ではコンテンツ制作などに注力できるような開発・運用が望ましいでしょう。「NGINX Plus」を導入する際には、要件定義から開発、運用までのトータルサポートを提供している企業を選ぶことをおすすめします。

まとめ

本記事では、NGINXの概要について解説してきました。NGINXは、急速に需要を伸ばしているWebサーバーソフトの1つで、並列処理をはじめとする高速・高性能な処理が魅力のソフトウェアです。NGINXの導入を検討する際は、オープンソース版ではなく商用版の「NGINX Plus」がおすすめです。機能がより豊富でサポートもあり、WAF等でセキュリティ対策も見込めるため、企業での導入の際にはぜひ「NGINX Plus」の導入を検討してみてください。

「NGINX Plus」は初期設定や運用の難易度が高いため、導入する際には信頼できるベンダーに依頼することをおすすめします。豊富な導入実績や技術力の高いエンジニアを十分に備えたベンダーに依頼したいところです。要件定義から開発、運用までを一任できるトータルサポートもあるとさらに望ましいでしょう。

「NGINX Plus」を導入する際は、豊富な実績とハイレベルなエンジニア、トータルサポートまで兼ね備えた、東京エレクトロンデバイスにぜひご依頼ください。

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