【第7回 PowerScale Isilonコラム】Kubernetesと連携できるCSI Driver for PowerScaleとは何か | 東京エレクトロンデバイス

Kubernetes環境でデータを持ち続けるためには、永続ストレージが必要となります。

永続ストレージを用意する場合、あらかじめ管理者が永続ボリューム(PV:PersistentVolume)を用意しておき、そのボリュームをユーザーが利用するということもできますが、大量のボリュームが必要となった場合に、管理者が個々のボリュームを用意する必要があり、管理コストが多くかかる可能性があります。

　そこで、この管理コストを削減するために動的プロビジョニングが必要となります。管理者は初期設定をしておくことで、ユーザーの永続ボリュームの要求 (PVC:PersistentVolumeClaim)に応じてボリュームが自動作成、提供することができます。ストレージに対してこの仕組みを利用するためには、Kubernetesにベンダーから提供されているCSI Driverをインストールする必要があります。

CSI Driver for PowerScaleを利用することで、Kubernetes上からPowerScaleの以下の機能を操作することができます。

・NFS export
・SmartQuotas
・SnapshotIQ

CSI Driver for PowerScaleのインストール自体はKubernetes構築後に以下のURLの手順を実施することで可能です。当社環境でもURLの手順通りに実施し、特に問題なくCSI Driverのインストールは完了しました。

URL：https://dell.github.io/csm-docs/docs/csidriver/installation/

下図は利用者が10GBのストレージを要求したときのイメージです。

利用者がストレージを要求するとPVが自動的に作成されますが、PVCにてあらかじめ作成したPowerScale用のStorageClassを指定しているため、PowerScale上にNFS exportとディレクトリが生成され、そのディレクトリにデータが保存されます。SmartQuotasが利用できる場合には、10GBのQuotaが自動で生成されるため、容量監視や制限を行うことも可能です。個別にPowerScale側で設定を実施する必要がなく、利用者の操作によってPowerScale側の必要な操作が行われるため、静的なプロビジョニングに対して管理者の負荷は軽減されます。

SnapshotIQとも連携することが可能ですが、利用するためにはVolumeSnapshotを適用する必要があります。

PowerScaleは、利用者数の増加等でストレージ容量が足りなくなった場合でも、ノードを増設することで簡単に容量の拡張が可能です。
また、重複排除機能やインラインデータ削減機能も有するため、PowerScaleをストレージとして利用することで、保存するデータにも依存しますが、通常よりも効率よくデータを保存できます。

さらに、PowerScaleでは最大4ノードの同時障害に耐えるデータ保護を設定できるため、安心してデータを保存できます。
PowerScaleについては以下のページで紹介しています。

URL：https://cn.teldevice.co.jp/maker_detail/isilon_fundamental/

CSI Driver for PowerScaleを用いることで、利用者の要求に応じてPowerScale上に必要な設定がされ、KubernetesのアプリケーションのデータをPowerScale上に保存できることがわかりました。

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