「万能」で「ハイパフォーマンス」なストレージ統合の切り札―EMC VNX
企業内には操作方法もデータの運用や手順も異なるさまざまなストレージがあり、システム運用管理の負荷やコスト増大の一因になっています。増え続けるデータの効率的な管理や迅速で効果的な活用という面でもネックになります。こうした問題を解決するソリューションとして大きな注目を集めているのが新ユニファイドストレージ「EMC VNX」です。
SANもNASも、仮想環境もDBやファイルサーバーも、1台の「EMC VNX」に統合
「EMC VNX」は、企業向けストレージに求められる要件をすべて満たす万能ストレージ。現在、企業内で仮想環境に、データベースやファイルサーバーに、あるいは災害対策に運用しているさまざまなストレージを、すべてこの「EMC VNX」に置き換えることも可能です。それによってデータの運用管理もシンプルになります。
この「EMC VNX」は、豊富な活用実績を有するSAN(ブロック)ストレージ「EMC CLARiX」、NAS(ファイル)ストレージ「EMC Celerra」で培ってきた高信頼性・可用性の技術、データ保全の技術、またユニファイドストレージのノウハウなど含めてすべての機能と技術を引き継ぐとともに、先進のアーキテクチャーや最新技術を駆使して性能・機能を飛躍的に向上させています。例えば、最新のXeonマルチコアプロセッサの採用、またFC(Fibre Channel)、iSCSIなどのブロックプロトコル、CIFS、NFSなどのファイルプロトコルにマルチに対応、SANもNASも1台の「EMC VNX」にシンプルに統合できます。
独自の自動階層化機能などでパフォーマンスは従来機種の3倍以上に
「EMC VNX」の最大の特長の1つが、SANとNASの両方に対応した自動階層化機能「FAST VP'(Fully Automated Storage Tiering with Virtual Pools)」、そしてSSD(Solid State Drive)をキャッシュとして活用する「FAST Cache」です。
「FAST VP」は、高速なフラッシュ(SSD)、一般的なSASディスク、低価格のNL-SAS(SATA)ディスクを併用したストレージプールを1GB単位で階層化してアクセス頻度を分析し、それに応じてデータの最適配置を自動的に行うしくみ。高頻度のアクティブデータは高速なフラッシュに、非アクティブデータは低価格のNL-SASに自動的に再配置されます。これによってパフォーマンスを最大化するとともに、低価格・大容量のディスクを利用してコストの低減化も図れます。
また「FAST Cache」は、高速なSSDをアクティブデータ用のキャッシュとして利用することで、パフォーマンスの向上を図るしくみ。キャッシュサイズを桁違いに拡張し、I/O負荷を軽減できるためトータルでパフォーマンスの向上が可能です。また、突発的にアクセスが集中したような場合にも、データをSSDに配置することで短時間に解消できます。
こうした「FAST VP」「FAST Cache」などFASTスイートを「EMC VNX」で利用することにより、従来機種との比較で約3倍のパフォーマンス向上を実現しています。
なお、「EMC VNX」は業界団体SPEC(Standard Performance Evaluation Corporation)が実施した2011年第1四半期のベンチマークテストで従来のパフォーマンスの記録を更新し、パフォーマンス・リーダーとなりました。
「EMC VNX」は、このほか、統一インターフェースでストレージを一元管理する運用管理ツール、利用効率を高めるシン・プロビジョニング機能、重複除外・圧縮機能、データ保護と災害対策の技術まで、最新の技術を実装しています。また、VMware製品との親和性が高く、例えば「VMware vCenter Server」上で直接ストレージを管理する機能も提供、仮想環境でのストレージ管理には利用価値の高い機能です。
東京エレクトロンデバイスでは、ストレージ運用の効率化、ストレージの統合といったニーズが高まる中で、ハイパフォーマンスと柔軟性を兼ね備えた「EMC VNX」は最適なソリューションの1つととらえています。今後、「EMC VNX」の提案、提供を通じてお客様のストレージコストの削減、運用管理コストの軽減を支援していきます。
ビジネス・デベロップメント部
南里 修一