Google買収騒動により一躍脚光を浴びたクラウドのセキュリティソリューションWiz(ウィズ)とは何者か?

時間のないあなたへおススメ!5分で日本でもよく耳にするようになった「Wiz」について解説します。
2024年7月中旬、主要マスメディアが一斉にGoogleによる米国スタートアップの「Wiz」社買収協議のニュースを報じました。
これにより日本の人々にWizという名前の認知が一気に広がるきっかけとなりました。
注目された理由はGoogleが提示した3.6兆円という金額規模を設立間も無い企業に提示したという点にあります。ただ実際にWizがどのようなソリューションを提供しているかを認識している方はまだまだ少ない状況です。
本稿ではWizがどのようなソリューションを提供していて、なぜ注目を集めているのかを解説していきます。
このニュースの前からWizは世界的に既に注目をされており、経済誌「Forbes」が毎年発表する注目されているCloud関連企業ランキング「THE CLOUD 100 2023」では設立からわずか3年にもかかわらず15位にランクインしています。
Forbes Cloud 100は、ForbesがBessemer Venture PartnersおよびSalesforce Venturesと共同で発表する、世界の未上場クラウド企業トップ100社のランキングです。 Cloud 100は毎年数百のクラウド分野のスタートアップ企業や未上場企業を評価しています。
またForbesではWizのCEO「Assaf Rappaport」を特集した記事をSpecial Issueとして刊行しており、その特集号では大々的にAssafが表紙を飾り多くの人の目に触れる形となりました。
Wizは本社をアメリカのニューヨークに置く、クラウドセキュリティのサービスを提供するIT企業になります。
驚くべきことに、全世界で既に700社を超える企業がWiz社のサービスを利用しています。
また成長著しいスタートアップは一般的にユニコーン企業と呼ばれ投資家の注目を浴びますが、Wizはその10倍の速度で成長するデカコーン企業と呼ばれています。
このような要素が集まり、Wizへの注目が集まっています。
では具体的にWizが評価されているポイントは何になるのでしょうか。
ここでは5つのポイントにまとめています。
●クラウドセキュリティの強化
Wizは、クラウド環境のセキュリティ対策を専門にしている企業です。
企業のクラウド利用が増えるにつれて、クラウドインフラがセキュリティの脅威にさらされることが増えました。
しかしこれまでのセキュリティ対策製品ではクラウド特有の環境を防御する機能が不足しており、Wizはクラウドのセキュリティリスクを包括的に管理し脅威を早期に発見・対応するためのツールやサービスを提供しています。
このようなクラウドセキュリティの強化をする製品は「CSPM」や「CNAPP」と呼ばれ日本国内でも検討する企業が増えてきています。
●革新的なアプローチ
Wizは従来のセキュリティ手法では対応しきれない複雑なクラウド環境に対して、より直感的で効率的なアプローチを提供しています。
例えばリスクを可視化し、優先順位を付ける機能を備えたダッシュボードや自動化された脆弱性管理ツールなどがその一例です。
洗練された完成度が高いGUIにより、組織がWizのソリューションを軸にして部門間連携をしながら活用する事を実現しています。この利便性は例えばAWSとAzureなど異なるクラウドインフラを複数利用している環境でも変わらないため、積極的にクラウドインフラを活用している企業ほどWizの効果を実感する形となっています。
●セキュリティ業界での評判
Wizはその革新性と技術力から、セキュリティ業界での高い評価を得ています。
セキュリティは一度、信頼を失うと多大な損害が発生する事から実際に導入して使っているユーザーの評価が非常に重要視されています。Fortune 100企業の40%が既にWizのソリューションを導入しており、それが更に新しいユーザーの獲得に繋がっている状況です。
●資金調達の成功
これまでにWizは、複数回の資金調達ラウンドでインベスターから巨額の資金を調達しています。
これにより積極的に開発への投資を可能にして技術の開発や市場拡大を実現しており、投資家や市場からの注目が、認知度向上に貢献しています。
●顧客基盤の拡大
Wizは大手企業や著名な組織と連携し、そのセキュリティソリューションを提供しています。
これにより実績を積み、業界内での信頼を確立しています。
これらの理由により市場からのWizに対する期待はますます大きくなっています。
昨年11月には日本法人である「Wiz Cloud Japan株式会社」が設立され、日本市場への投資をしていく方向となっています。
また別ブログでも触れていますが、正式にWizサービス利用者が日本リージョンを選択できるようになりました。ここからもWizが日本市場へ本格的に参入する意志が感じられます。
Wiz社のソリューションの詳細は、以下のWebページおよびブログで解説されています。
併せてご参照ください。