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NGINX Plus R31 リリースについて

2023年 12月 20日に NGINX Plus Release 31 (R31) がリリースされましたので更新内容をまとめてみました。

こんにちは。 narai です。みなさん NGINX 使ってますか? さて、2023年 12月 20日 に NGINX Plus の最新版 (R31) がリリースされましたので、追加された機能をまとめてみました。

サポートOS について

NGINX Plus R31 でサポートされているディストリビューションは以下の通りです。

  • AlmaLinux 8, 9
  • Alpine Linux 3.16, 3.17, 3.18, 3.19
  • Amazon Linux 2 LTS, 2023
  • CentOS 7.4+
  • Debian 11, 12
  • FreeBSD 12.1+, 13, 14
  • Oracle Linux 7.4+, 8.1+, 9
  • RHEL 7.4+, 8.1+, 9.0+
  • Rocky Linux 8, 9
  • SUSE Linux Enterprise Server 12 SP5, 15 SP2+
  • Ubuntu 20.04 LTS, 22.04 LTS

R30 からの変更点としては、Alpine Linux 3.15 がサポート対象から除外され、FreeBSD 12 が次期バージョンでサポート対象外になる予定です。

これらのディストリビューションをご利用されている場合はご注意ください。

重要な変更点

NGINX Plus R31 の主な新機能と強化された機能は以下の通りです。

また、以下の機能は削除/廃止されますので、ご利用されている方はご注意ください。

  • OpenTracing モジュール R34 で削除される予定です。 メトリクス取得には OpenTelemetry モジュールをご利用ください。
  • plus-pkgs.nginx.com Repository が廃止されます。 こちらの Repository は R24 以前のバージョンで使用されておりました。
    ご利用のお客様は Repository 設定をご確認いただけますようお願いいたします。 詳細はK01118005をご確認ください。

その他の変更点につきましては、こちらをご確認ください。

新機能の詳細

SNI設定が拡張されました

$upstream_last_server_name 変数が追加されました。 この変数は、選択された upstream サーバーの名前を取得することができます。

以下のような設定にて、server nginx-app1.localに振り分けられた際は、SNI になった upstream server の nginx-app1.local が含まれるようになります。

upstream backend1 {
    zone backend1 1m;
    server nginx-app1.local;
    server nginx-app2.local;
}

server {
    location / {
        proxy_pass https://backend1;
        proxy_ssl_server_name on;
        proxy_ssl_name $upstream_last_server_name;
        add_header X-protocol $server_protocol always;
    }
}

これにより、upstream server 毎に異なる SNI を指定できるようになりました。

NGINXの起動やリロードが高速になりました

これまでは、NGINX の設定に大量の locationディレクティブが存在する場合、起動、リロードに時間が掛かっていました。R31 ではこの起動時間が大幅に短縮されました。

20000 のlocationディレクティブが存在するテスト構成では、起動時間が8秒から1秒弱に短縮されました。

NGINXの使用状況レポート機能が追加されました

FCP や OSS Subscription Bundle ライセンス等、ボリュームライセンスをご利用されている場合に、 NGINX Plus と NGINX Instance Manager の連携がバックグランドで通信するようになりました。

なお、ネットワーク上に NGINX Instance Manager が存在しない場合、以下のエラーメッセージが表示されますが、 動作上の影響はありません。

2023/12/20 01:13:16 [warn] 7#7: usage report: host not found resolving endpoint "nginx-mgmt.local"

まとめ

機能追加以外にもバグ修正も含まれておりますので、ぜひR31を使ってみてください。

今回はここまでとなります。

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